おとなりの女の子

勝利だギューちゃん

第1話 腐れ縁

ジリリリリリ


目覚まし時計が鳴る。

俺の眠りを妨げないでくれ・・・

誰だ?セットしたのは・・・


あっ、俺か・・・


まっいいや、寝よ・・・

起きてもすることないし・・・


期末テストも終わった・・・

そういや、うちの高校は女子が男子よりも、ひとつ多いんだよな・・・

家庭科の授業が・・・


「女性は家事をするもの」という固定観念は、学生の頃から、植えつけられている気がする・・・

小学生の頃は、男子もやってたのにな・・・


俺の家の隣には、同級生の女の子が住んでいる。

生まれた時からの、腐れ縁・・・

所謂、幼馴染だ・・・


漫画やゲームでは、幼馴染の女の子が、

家に上がってきて、部屋のドアを開けて、

「おーきーろ!」

そう笑顔でいうシーンがあるが、そんなことはあるはずもなく、

俺と同様に朝が弱いときている・・・


どうしたものか・・・


で、どうなるかというと、立場が逆なわけで・・・

昼前に外へでると、おばさんが声をかけてくる。

「あら、康徳(やすのり)くん、お早う」

「おばさん、お早うございます」

「いつも、早いわね」

もう、10時半だ・・・嫌味か・・・


まあ、娘に比べたら早いだろう・・・


「ねえ、いつものように、うちの小娘を起こしてくれない?」

「幸子をですか?」

「ええ、お願いできるかしら」

「わかりました」

渋々承諾する・・・


「勝手に入っていいからね」

いつもの事だ・・・


で、2階にある幸子の部屋のドアを開ける・・・

落胆のため息が出る・・・


部屋は散らかり放題、服はぬぎっぱなし・・・

下着まで、脱ぎ散らかしている・・・


下着姿で、爆睡している・・・


「こいつを嫁さんにする人は、苦労するな・・・」

そう思わずにはいられなかった・・・


ちなみに、俺、康徳と幸子は、同じ釜田という姓だが、血縁関係はない。

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