やっつけ仕事感が否めないわ
今回はヒロインお休みです。
タバコの煙をぷかーと吐き出す。このまま嫌な感情も吐き出せたらいいのに。叶わないには解っているけど。
美姫とみうとまゆ。俺は答えを出せないでいる。つい自分のことを軟弱者だと自嘲してしまう。1人を選べば2人を泣かせることになる。それが怖くて踏み出せない。まったくもって贅沢な悩みなのは解っている。
我ながら俺のどこを切り取って好きになってくれたのかわからない。
俺は俺が嫌いだ。でもそんな俺を好きだと言ってくれる人が3人もいる。もしかしたら自分のことを好きになってもいいんじゃないか。あくまでナルシストにならない範囲で、だけどな。
おとぎ話のようにハッピーエンドなんて現実的にありえないだろ。アニメにたまにあるハーレムエンドなんてもっと現実的にありえない。恋人には『自分だけを見てほしい』って感情があるからな。
昔、ラノベだったかな? で全員振ってだけと実はあいつが好きなんだ……みたいなエンディングでめっちゃ批判されてやつあった気がする。実際にそれをやったら夜道で刺されても文句言えないだろ。
なんでこんなことを考えているかというと、明日から学校が始まるのだ。いつもなら美姫と登校するのだが、まゆはまだ我が家にいて学校も一緒になるだろう。そうしたらただでさえ浮いている俺はさらに、だろう。まぁ他人にとやかく言われても気にしないが、二人はどうなのか。嫌なら遠ざかるか。気にしてもしゃーないな。
悩みのタネはいくつがあるが、特に困っているのがまゆについてだ。まゆの心に根ざしている恐怖はひとりではどうにもできないものだ。果てさてどうしたものか……。
俺が過保護すぎるのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます