3次元ベクトルの収束条件は?

璃央奈 瑠璃

登場人物の説明って難しい

 


 モテすぎて困ったことがある人はかなり少ないだろう。というかそんな人間いるのか? 童貞の上に女の子に接点がない人はきっとそんな奴らを殺したくて仕方ないだろう

 

case 俺

 俺はモテすぎたわけでない。

 個性のある(ありすぎる?)3人の女の子に同時に好意を持たれただけだ。

 ということで俺のことが好きな女子挙げてみようと思う。


神楽坂美姫。

 産まれてから幼少中高と全部同じだった。紹介は淡々としてるけど付き合いの長さで言えばタバコより長い。かわいい系の優しい顔立ち。中学のときはしょっちゅう告白とかされていたのを覚えている。高校も似たような感じだ。

 それを変えたのは美姫だった。

 俺に告白してきたのだ。クラスメイトの前で、だ。断れば女子のひんしゅくを買う。頷けば男子のひんしゅくを買う。

 どーすりゃいいだよ……。と困っていると救いの神が現れた。


長谷川みう

「私の男にちょっかい出さないでくれる?」

 さっきまで向けられていた生暖かい周囲の視線はその女の子奪われている。

 それほどに暴力じみた美しさだった。

 長い黒髪は胸もとまでのセミロング。パッチリとした切れ長の目の透明感。

 神様が特別に創ったとしか思えないほどのだろう。俺はそうとしか考えられなかった。。

 周りがうろたえていて、告白ムードがしらけた感じになった。ナンパから助けた女の子は「ありがとね。これで貸し借りなしよ」とすれ違いざまに小さな声で告げて足早にどこかへ行ってしまった。ついでに俺も逃げたが。


三原まゆ

 ねえ。さっきまで他の女と会話してたでしょ。してたでしょ。してたでしょ。してたでしょ。貴方は私の貴方なんだからね。次浮気したら相手の女殺すからね。


 いや、ほんと普通の娘に好かれたかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る