今年も始まりました

 さて、北海道も初夏の訪れとともに木々も青く茂り、本州と違い梅雨が無いカラッとした季節になってまいりました。


 そうなると、毎年恒例の小屋での野菜作りの季節です。とはいえ、すでに5月連休明けに苗を植えられた野菜たちが、早くも実を付け収穫が出来てたりします。

 野菜収穫の第一弾は、毎年恒例のイチゴとサヤエンドウ、そしてズッキーニです。

 土曜日に畑にデイケアに行った妻が、日曜日も行きたいと言い出し、理由を聞くとイチゴが良い感じになってるはずだから、と。

 基本的に無農薬で育ててるので、実が付いて少しでも放置すると、虫や鳥たちの御馳走となってしまうため、可及的速やかに収穫することが求められます。


 そんなわけで、おにぎり持って小屋に行ってきましたが、なぜおにぎりを思っていったかというと、小屋の冷凍庫に焼き鳥(ねぎま)が2袋冷凍になっているので、それを七輪で焼きながら早目の晩御飯にしてしまおうという事です。

 炭起こしに着火剤と炭を用意し点火したあと、そのまま砂利の上に放置して、妻は奥の畑にイチゴと採りに、僕は目の前の畑でサヤエンドウ採りに励みます。

 ひとしきり収穫を終えたら、炭を七輪に移して焼き鳥の開始、やっぱり炭火で焼くのは美味しさが倍増しますね~。

 初収穫のおすそ分けを、いつも山菜を分けてくれる友達や、留守中ネコの世話をしてくれるおばさん用に袋に分け、帰宅がてらおすそ分けの旅です。


 無農薬で作っているので、形が不揃いだったり、たまに虫に食われたりとお店で売っている野菜のような綺麗さはありませんが、味と安心感はこっちが上。

 こんなことを何年も繰り返しているうちに、ウチの野菜を待ち焦がれるようになってくれてる人も居て、ちょっと嬉しかったり(笑)。


 さて帰宅後、せっかくサヤエンドウがあるのだからと、妻が実家で発掘した黒酢(賞味期限切れ)を使い、一品作ることに。

 作ったものは、鶏もも肉と野菜の黒酢炒めで、妻が密かに捨てるつもりだった黒酢の有効活用です。黒酢大さじ2:醤油大さじ2:砂糖大さじ1であらかじめ調味用を作っておき、お肉野菜と炒めて火が通ったら、調味をザバーっと入れて少し水分を飛ばしたら出来上がり、超簡単です。

 お酢と違って黒酢は味に深みとコクがあって、単純なレシピでもの味になりますよ。


『ちょっと味見して~』

『良いけど、醤油で炒めたの?』

『いや、よく匂いを嗅いでみて』

『う~ん、お酢っぽい匂いがするね』

『ま、食べてみて』

『あ、美味しい!これ鹿児島の福山で食べた黒酢炒めを同じ味がする』

『だって黒酢で炒めもん(笑)』

『え?あの黒酢使ったの?賞味期限切れてたよ?』

『確か日の当たらない場所で保管されてたんでしょ?』

『うん、タンスの下の引き出しに入ってた(笑)』

『それなら腐ったりしないで熟成されるはずだから、問題無く使えるよ』

『いや~明日中身だして捨てようと思ってたよ』

『勿体ない!』


 そんなわけで、初めのサヤエンドウは黒酢炒めに化けて、お腹の中に入りました。

 ここからは去年と同様に自家製野菜を中心としたエッセイが多くなると思いますが、なるべく新しいレシピを作ってネタにしていきたいと思います。

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