炊事は僕の担当です

どうしてもサーモン

　三連休の最終日、妻はネコおばさんとご飯を食べに行き、今後始まるがん治療の方針なんかも聞いて来たようです。なんせ妻は、ネコおばさんのマンションの鍵や、自家用車の鍵まで預かる仲なので。

　そして夕方には帰ってくると言っていましたが、帰ってきたのは外がすっかり真っ暗になってからでした。

　僕は祝日だったけど筋トレ日で、休みの日は出来れば早く終わらしたいので、晩御飯も早めに食べ終えたかった為、一人で先にチリビーンズサラダ（正確にはいつものキャベツ＆ささみサラダに、チリビーンズ掛けただけ）を食べ終えていました。

　食後２時間して筋トレ開始、筋トレも中盤に差し掛かかったころ妻が帰ってきました。筋トレ中は必至なので(笑)、一言二言だけ言葉を交わしただけで、ようやく筋トレが終わり居間へ。

『思ったより遅かったねぇ』

『ほら昨日テレビでやってたあのお店に行ったんだけど～～～～』

（中略）

『で、帰りにスーパーに寄ったらサーモンあったから買ってきてしまった』

『シールついてたんでしょう？』

『いや、それが付いてなかったんだけど、どうしてもホタテと一緒に食べたくて(汗)』

『食べたいんなら良いんじゃない』

『明日朝、お兄さんもサーモン食べる？』

『いや、チリビーンズたくさんあるから全部食べても良いよ』

　妻と車で車中泊や日帰りで温泉行く場合、山か海かの２択になるのですが、出来るだけその土地で採れたものを食べようということで、海に近い場合は海鮮系の物が多くなるわけですが、ホタテとサーモンを頼む確率が非常に高い妻です。さらにイクラが乗ってたら完璧らしいのですが、そういうサーモンってノルウェー産の物が殆どで、いくら北海道で鮭が獲れると言っても、基本は生で食べることは出来ないんです。日本近海の鮭は虫がいますので。まぁ突っ込んだところで地物ではない鮭を頼むのですがね。北海道独特の食べ方として”るいべ”という、鮭の身を一度凍らせて、解凍しきってないシャリシャリする状態で食べることは有るんですけどね。これも一度凍らせることで、虫を殺しちゃうのが目的なんですが、ノルウェー産はそもそも海水が冷たいので、寄生虫が付かないらしいです。

　翌朝、ニコニコしながら自家製サーモンとホタテ丼の準備をする妻が

『本当にサーモン食べない？』

『うん、こっちはもう食べ終わるから大丈夫』

　そう聞くと、満面の笑みでサーモン＆ホタテ丼をかき込むのでした(笑)。

　惜しむらくは、サーモンを買ったスーパーの大葉が、パッケージされているものでは無くむき出しのもので、さらに何となく元気がなさそうな感じだったので手に入れることが出来なかったこと。

『今年はさぁ、マンションのベランダでプランター使って大葉育てようと思ってるさ』

『それなら食べたいときに大葉食べれるけど、プランターで出来るものなのかね？』

『去年のプチトマトは、流石にマンションのこの階まで蜂が飛んでこれなくて実が付かなかったけど、大葉は受粉の必要が無いはずだから、きっと大丈夫と思う』

『それなら今年はサーモン率上がりそうだね(笑)』

『今から楽しみだわぁ』

　連休中に作った大量の豚の角煮もあるんですが、これ今週中に消化できるのかちょっと心配です(汗)。