野菜も消費できる秋の味覚

 さて、このシリーズ(シリーズなのかは微妙ですが)、イクラの醤油漬け、生サンマの焼き物と続いて、この時期に欠かせないものがもう一つあります。

 それは生筋子の親たちである生鮭です。とういか、と打って変換したら、ちゃんとと変換されるのに今気づきました(笑)、そう北海道では(なましゃけ)と言うのが一般的かと思います。

 生鮭は半身とか、半身の半分(ようは1/4)と結構大きい目な状態で売られていることが多いです。


 卵が取れると言うことは、当たり前ですがその卵を抱えた親魚(オスもいますが)が獲れるということですから、お値段もかなりお安くなってきています。

 一年を通して売られている塩鮭(今度はで変換できました)は、基本焼き魚として食べますが、生鮭はその名の通り生で味が付いていないので、色んな料理に使えるわけです。

 例えば、お肉の代わりに生鮭を入れたクリームシチューとか、塩コショウをした生鮭に、さらに小麦粉をまぶしてバターでじっくり焼けば、鮭のムニエルにもなりますし、アイデア次第て色んな料理に使えるのが嬉しいですね。


 ウチでは生鮭で作る料理の筆頭としてあがるのが、きです。昔は北海道のご当地グルメ的な存在でしたが、そういうご当地グルメなどを専門に扱ったカミングアウト的な番組などのお陰で、今は全国体に知られているのではないでしょうか?


 鮭のちゃんちゃん焼きの良いところは、簡単で野菜も一緒にたくさん摂れるところだと思います。

 作り方も簡単で、ウチの場合はホットプレートを使います。


 まず生鮭を3~4cm幅(いわゆる、一切れ分)に切って、油を引いたまだ熱していないホットプレートの上に並べていきます。ウチでは最近サラダ油をほとんど使わないので、オリーブオイルを油として使っています。

 並べ方としては、一切れづつの間を1cmほど開けるのが我が家流ですが、本来浜料理で食べるときには、半身まるごと鉄板の上に置いたりするので、その辺は自由にどうぞ(笑)。

 あとは並べた切り身の周りに、ニンジン・玉ねぎ・ピーマン・もやし・キャベツの順に適当に乗せていきますが、野菜に関してのルールは特に無いので、ジャガイモや南瓜・キノコ類も良く合うと思います。

 大事なのは、鮭の切り身が野菜で隠れる前に調味味噌を掛け、さらにバターを乗せることを忘れないでください。

 この味噌とバターの組み合わせが、いかにも北海道らしい料理な感じに仕上げてくれます。

 調味味噌ですが、北海道なら大体この時期ならパウチに入った(ちゃんちゃん焼きの素)のような商品が、生鮭の売り場のそばで一緒に売られているので、面倒な方はそちらを買って使ってもらえば失敗することは無いと思いますが、この調味味噌は簡単に作れるので、ウチでは製品を買ったことが無いです。


 まぁレシピサイトにたくさん作り方があるので、ご自分で作られる方は色々自分好みのものを探して作ってもらえば良いと思いますが、参考までに僕のレシピは


 味噌2:砂糖1:酒1:みりん1:おろしニンニク1:七味唐辛子:お好みで


 この基本の比率をすべて大匙で作ると、3切れ程度の分量になるかな?

 ちなみにウチでちゃんちゃん焼きを作るとときは、生鮭を半身分使うのと、野菜の量が尋常じゃないので、だいたい基本レシピの3倍で作ります。

 今回はピーマンが大量にあったため、ピーマン多めの野菜配分で全体的に緑っぽくなってしまいましたが、最終的には野菜を味噌と混ぜるので、あまり色味とかは気にしなくても良いかもです。まぁこのグチャグチャ感が美味しいんですけどね(笑)。

 ウチ流の場合、鮭の切り身の間を1cmほど開けると書いてますが、これは鮭の上にダーっと味噌を掛けるとき、この隙間に味噌が入り込んで、この分だけがちょっと焦げて香ばしくなるからです。

 昨日作った分量は、生鮭半身(6切れ程度)、ニンジン1本、玉ねぎ2つ、ピーマン10個くらい、もやし2袋、キャベツ1/2個で、すべてホットプレートの上に置くと、蓋が5cm以上浮き上がります(汗)。


 でも心配しなくて良いんです、ホットプレートの火力調整を最大にして、暫く放っておくと、食材に熱が伝わって水蒸気が出てきて蒸し焼きのような状態になり、あら不思議!気がつくとあんなに浮いていた蓋が、いつの間にやらキチンと閉まった状態になります。

 モウモウと湯気が上がっても心配せずに放置し、頃合いを見て蓋を開けて様子を見ますが、雰囲気としては野菜から出た水分がある程度飛んで、野菜全体がクタっとしたら野菜部分の混ぜ合わせていきます。本当は鮭の身も一緒に解すのが一般的かと思うのですが、骨があったりするとあとで面倒なので、まずは野菜部分のみ混ぜてます。

 この時、鮭の切り身の間に入ったお味噌を、野菜で掻き出すようにして全体に味を回していくのがポイントですが、まぁ何回か作れば自分流の作り方というか食べ方が決まってくると思いますし、みんな(ウチは夫婦2人ですが)で野菜を混ぜ混ぜしながら食べるのも、この料理楽しみながらと言うことで(笑)。


 個人的にはカリカリになった鮭の皮が美味しいと思うんですが、妻は鶏の皮も魚の皮も好きではないので、コラーゲンはいつも僕の胃袋に収まります。

 妻もこの料理が好きらしく、大量に作って余った分は、だいたい翌日お弁当のおかずとして職場に持って行くことが多いですね。

 まぁニンニク・味噌・バターですから、レンチンしたりすると堪らない美味しそうな匂いが出ることは否めません、例えるならカレーヌードルの匂い的な(分かるかな?)。


 余談


 ウチの妻は凄く天然なところがあるのですが、学生時代(高校生)の妻の友人は、試験結果の良かった妻のことを、ものすごく真面目で頭が良いと思い込みすぎの部分があります。

 そういう肩書を知らないで付き合った僕としては、???マークがたくさん出るくらい天然&ボキャブラリー不足だと思って今に至ります。

 昨日もこの料理(料理と言っても良いのか?)を作りながら、あとはホットプレートに任せるだけになってテレビを見ていたとき、冷えた状態からホットプレートの電源を入れるわけですから、じわじわ熱が入って少しづつ炒めるような音がしてくるのは当然なのに、その音を聞いて


『えっ?天気よかったのに夕立?』


と慌ててベランダに行きかけて、その音がホットプレートから出ていることに気づいて


『なんだー、ちゃんちゃん焼きの音かぁ、雨降った来たと思ったよ(笑)』

『いや、確かに雨音にも聞こえないでも無いけどね・・・』


まぁいつも通りと言いますか・・・

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