調味料の在庫管理

 昨日、安かった真カレイを煮つけようと、鍋にお湯を沸かし砂糖を入れようとしたら容器にザラメが無かったので、調味料用の引き出しを物色。

 小麦粉や片栗粉、粉末だしやお麩、上白糖に三温糖・・・あれ?ザラメなかったっけ?


『おねえさん、もうザラメって在庫なかったけ?』

『え?引き出しに無かった?』


 やってきて、引き出しの中を物色し見当たらないと、今度は納戸でガサゴソ・・・


『あー、ザラメあったと思ったけど切れちゃったみたいだね、急いで買ってくる?』

『いや、三温糖でも良いんだけどさ、今度買い物行ったら買ってこよう』


 基本的には調味料の在庫もほぼ把握できてるのですが、砂糖類は事情があって在庫数が把握できていません。

 理由は、最近認知症の症状が出始めた妻の母が、在庫の状態が分からずに調味料を買い込んでいるからです。

 ある日、実家から戻ってきた妻が、上白糖やザラメをたくさん持ってきました。


『それ、どうしたの?』

『どうしたと思う?』

義母かあちゃんから貰った?』

『ううん・・・母ちゃんのタンスの引き出し片付けてたら、中からこんなに出てきた(笑)』

『マジか!(笑)』

『いつ買ったものか良くわからないけど・・・』

『まぁ砂糖なら問題ないでしょ、ありがたく使わせてもらうよ』


 そんなわけで、自分で購入したものでは無いので、イマイチ在庫が把握しきれてませんでした。まして、いっぺんに砂糖を何袋も買うことも無いですから、妻はせっせと納戸やら僕の知らないところに保存するのでなおさらです。


 それで


『今日はザラメ買って行こうと思うんだけど』

『あ、全部使っちゃったんだっけ?』

『うん、まぁ今日の料理に使うわけでも無いし、三温糖でも良いんだけどいつ使うか分からないしね』

『うーん、買うのちょっと待てない?』

『ん?良いけど、どうして?』

『また実家に行って家探ししたら、きっとザラメとか出てきそうで(笑)』


 そんなわけで、ザラメがウチに来るのは、もう少し先になりそうです。

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