記録9
表示のバグり方から、裏ネットとされてるものがその当時にはリリースされていなかったVRBに最適化されている可能性があると踏んだ処までは良かった。ただそこより先には一向に進む様子はなかった。ミアハ達が今まで人を集めてまで調べていたものが、僕が入って特に変わるはずもなく。
目の前に自分達を未曾有の冒険に連れて行ってくれる扉が目の前にあるのに、その鍵がない。なんとも歯痒い、生殺し状態。
その先に実は大した真実は無いのかもしれない。ただ辿り着けない悔しさのエネルギーが妄想に働き、その扉の先には自分を退屈な日常、ここでは無い何処かへ連れて行ってくれるに違いないという想いが募る。
「お、ハル! 早いね。何か進展はあった?」
やはりミアハの出現率は高い。
「なんだ今日もいるのか。まさか毎日来てるのか?」
ゴトーもなかなかの出現率。
「おーホントにいつもいるのね。ミアハは来てないのー?」
エリザはあまり来ない。
この一週間、通い通してわかったのは、ミアハ達の出席率くらいだ。
「まあ考えてくれるのはありがたいが、俺らもだいぶ調べて考えて引き出した情報がこいつらだからな。無闇矢鱈に調べたって先には進めないと思うぞ」
ご尤もだ。なにをどうしたら答えにたどり着けるのか、それをまず考えなければならない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます