代行彼女

勝利だギューちゃん

第1話 卒業後

今日は、高校の卒業式・・・

私立の共学高校。

みんな(特に女子)は、(上辺だけだが)泣いている。


憧れの先輩に、第2ボタンをもらうという風習は、なかった。

もう大昔の話なのか?


自己責任とはいえ、全くいい思い出がなかった・・

なので、とても嬉しかった。

なので、安堵していた。


・・・で、卒業したのだが・・・・

全く進路は決まっていなかった・・・


大学は全滅、就職難でそれも出来ずにいた。

しかたなく、家事手伝いと言う名のプーになった・・・


でも、親がそれを許してくれるはずもなく、ひとつの指令を授かった。


「おじいちゃんと、おばあちゃんに、会いいけ」

僕の祖父母は、母方は共にお星様になったが、

父方は、共に存命だ・・・


介護の必要がまるでないくらいに、元気だ。


中学1年までは、ちょくちょく遊びに行っていたが、

それ以来ご無沙汰だった。


なので、会いに行くことになった。

なったのだが・・・


しかも、来週。

急すぎる・・・


「彼女を連れていけ」

そう付け加えられた。


知ってて言っているのか?

僕には彼女はいない。


ひとりっこなので、兄弟姉妹はいない・・・

幼馴染もいないのだ。


何でも、『成長した姿を見せろ!

彼女を連れていけば、安心する!」

だそうだ・・・


どうしたものか?


代役を頼んでも、祖父母は勘が鋭いので、

すぐにばれる・・・


まっ、ゆっくり考えよう。

てなわけで、今日は寝る。


お休み・・・




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