第2話


02


(目覚めよ、琥太郎…)

(目覚めよ、琥太郎…)

(目覚め……)

「ハイハイ、今目覚めますよ!うん?ここどこ!?」

辺りを見渡すと某ゲームの指令室のような感じの部屋だったが、彼は『女』になっていた

俺は工藤琥太郎だ。自分で言うのもあれだが36歳の独身、社畜だが夜は遊び人だ……だが、そんな事はどうでもいい!!

「なんじゃこりゃー!?なんでクソエロいチャイナ服を着てるんだ!しかも俺のナニが無い!もしかしてあれか、昨日のキャバクラでお金無くて遂に自分の体を売ったか!?」

まっ、まずは落ち着こう!リラックス、リラックス……

「やっぱ無理!!!!」

どっ、どうして知らない部屋の椅子に、エロいチャイナ服で座っていたんだ!?

しかも胸デッカ!!

酔い潰れて道端で寝ている内に、本当に強制性転換手術されたか!?

テンパっているそんな時、ノックされる音が聞こえた。慌てて心臓が出てきそうなビックリしている心を無理やり平常心に変えた。

「どっ、どうぞーーーー♪」

すると、Eカップはあるであろう犬耳の娘が入って来た。

「マスター今まで騒がしかったけど、どうしたの?」

っと聞かれた。

「うん?あれは……そう!少し疲れが貯まっててね!そう、そうに決まってるでしょ!!」

「そ、そうなんだ~……ふ~ん……………」

ジィーーと見詰めて来る彼女の眼力に負けて、聞いてみた。

「ここはどこ?そして君は誰?」

と……………

すると彼女は答えた。

「決まってるでしょマスター。ここは風俗商会総まとめ役のマスターが営む風俗店『迷えるダンジョン』で、ここで働く指名ナンバーワンの私は犬族のククルちゃんで~す♪ひょっとして、マスター薬初めたの?」

薬もなにもしてねぇーーよ!死んだらここにいたの!!

「マスターの心で言ってる事聞こえてるよ……」

ボソッと言っていた事に気付かなかったが、俺は今さっきなんて言った?「死んだらここにいたの!!」って言ったよな?あれ?すると俺は、死んでんの!?まじか!!?けどなんで?身に覚えが無いはず……………

ん~~………

(マス)

(マスター聞こえますか?)

(マスターってば!)

「マスター!!!」

「あっ、はい!」

「『あっ、はい!』じゃないですよ!大人の魅惑がある顔にシワ作って、一人の世界に入らないで下さい!!」

「ごめん、ごめん」

「まぁっ、いいんですけど…しかし、疲れが貯まっているなら寝て下さい!仕事は秘書のコルンに任せて下さい♪」

秘書?コルン?新しいキャラが来る予感と思ったら、俺の座っている椅子の横に黒い靄が出来たからビックリしたが、その靄から黒髪のキャリアウーマンがよく着る服に、眼の鋭いメガネっ娘が出て来た。

「呼びましたかククル?」

「そうだよ♪実はねマスターが疲れてるみたいだから、仕事を代わりにして上げてね♪お願いします♪」

「そんな事ですか?しますとも♪それ以外に用がないなら出てて下さい」

す、凄い!仕事が出来る女ぽっいぞ!!内の会社に欲しい人材だ!!

「流石、コルン♪」

っと言い残したククルは部屋から出てっていた。

すると、部屋に残ったコルンはこっちを見ると、

「あなたはすでに前世では死んでますよ?」

っと言ってきた。えっ、えーーーーーーーー!!

「まじですか!?」

っと聞くと、真顔で

「まじです」

っと言われた!!何たることか!あれは夢じゃなかったのかよ!確か、ベロンベロンになるまで飲んで帰ってる最中にトラックに引かれて死亡したのか俺は!?

「心の中で叫ぶ時は口を閉じましょ♪」

っと言われた…

自分でもわかっているが難しい事だ……

「とにかく、コルン?」

「えぇ~、コルンです」

「コルンはなんで俺が何者なのかは知っているのか?」

「いえ知りませんが、ククルが来る前におっしゃって言た事を考えると前世から来たのかと……」

なるほど~……

「しかし、俺は誰なんだ?」

「ククルが先ほど言っていた通りです♪あなたのこちらの名前は『エリザベス・シク・ヘルス』っとなっています。今、鏡を……」

彼女は俺の座っている椅子の前の書類でいっぱいになっている机の引き出しから鏡を取り出して見せてくれた今の顔を……

「こっ、こっ、これが俺!?」

そこには、エルフ族を思わせる独特の耳にブルーアイのロングの金髪美少女が写っていた……

男なら間違いなく見とれるエルフ族の美少女が今の俺の姿!?

コルンへ聞いてみた。

「本当に、これが俺なのか?」

またもやコルンは真顔で、

「間違いなくそうです」

っと答えた。


その後、コルンに机の上の書類をやらせる事にして、俺は寝た……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る