涼宮美鈴の悦乱

@rred

第1話涼宮美鈴の悦乱(読み切り)

 僕はとある高校生であって一年生だ。馬鹿なことを言うと、正義のヒーローになりたかった。

 惑星の究極の敵を倒すそんな戦士になりたかった。

 現実は実に厳しい。正義のヒーローは東京の大学に行って法学部に入れと言われるし、そんな戦士はボクサーになれという。


 そんな中涼宮美鈴と出会った。



 「この中で女子になりたい奴、偏差値87になりたい奴、数学の天才になりたい奴いますか?そんなやつ以外友達になりません。」

 

 あたりまえだよな。そんなことって、それジョークだよな?あらての釣り?

 そう美鈴は言う。


 いるんだって。そんなやつ絶対いる。だけどなそいつは俺よりかっこいい奴だし、かわいい奴そんなことしたって僕は何も思わない。


 「涼宮って頭いいかあ?究極の馬鹿だろ。センスだけどなー。だってさあ普通自己紹介で言うかあ?」

 確かに。それはある。


 僕は涼宮とのコンタクトに成功した。

 「お前さ。さっき言った自己紹介。本当?」

 「お前マジで頭いいしかっこいいの?」

 「ん?何?」

 いやなんでもないけど。なんだよ。結構普通のやつじゃんかよ。


 「あんたさあ?部活作る気ある?eoe部っていうの?入る?」


 いや。こいつできる。そう僕はひらめいた。

 それをスーパー天才というんじゃないのかな?だってなあ。

 「いいよ」

 と僕は言っておいた。

 


 「というわけで」

 数学の天才。男の娘。偏差値87.なんだよね。理屈だけど。こいつそれに気付いてない。


 私そんな友達作りたいんだ。子供のころの夢なんだ。

 いやだから。こいつ気づいてないときやがる。なんというかなあ。はあ。

 

 数学の天才は言う。って言っても髪型ヤンキなホストみたいなやつだけど、

 「涼宮さんは天才です。僕の友達もそういいます」

 偏差値87の人格が捻じ曲がっているのか、どうかわからないやつ言う。

 「涼宮さんは観察対象です。」

 そいつ曰く。悟り世代。

 世の中にいる世代論ってやつ。誰がそんな理屈信じるの。涼宮は天才っていう。彼女がいなかったらこの星が滅ぶっていう。

 男の娘言う。

 「彼女を導くために私はいます。」

 

 その日夢見た。

 涼宮がいなくなった星。

 人は死にゆく姿だった。何もない。ただの小さな星。

 

 美鈴!

 

 僕は美鈴を見つけると口に手を持っていき。



  「こらー。お前なあにしてる?」

 

 涼宮美鈴は悦乱した様子で僕に話しかけた。

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