残留思念の怪物

@midori2525

第1話クオーツアルリエス

ある日の朝。アクリル町二丁目の裏路地。ここに住む少女木野ナナを待つのは同級生の僕。鈴村良平である。いつもみたいに学校に行き、いつもみたいに授業を受け、

いつもみたいに帰る。はずだった。

鳴り響くアナウンス。それが日常の終わりを告げる

アナウンス「ア―アーテストテスト」

クラスが騒がしくなる。

アナウンス「え―静かにお願いします。そして皆様に悪い知らせが。もちろんいい知らせもね。まず悪い知らせは今からゾンビ達とおにごっこをしてもらいます。」

するとクラスの委員長である長嶋健が言う

「鬼ごっことは何をするのか?」と

アナウンス「まあまあそんな怖い顔しないで。説明してあげるからさ。」

皆がごくりと唾をのむ

アナウンス「皆さんにはゾンビから一年間逃げてもらいます。範囲内で。次にゾンビの説明です。ゾンビは死ぬ前に強い願いを持って死にました。お金持ちになりたかったとか」僕の脳はこんなことを言われてもわからない。自分が立たされている立場が。

「お金持ちになりたいという未練を持って生まれたゾンビ達はお金持ちを殺します。その未練の対象。つまりお金持ちしかこのゾンビは殺しません。そしてゾンビが死なないと面白くないのでゾンビは死ぬようにしています。ですが死んだときはあるウイルスをまき散らします。説明は以上2時間後にスタートです。」

その二時間を何に使うのだろう。遊びほうける人もいれば、好きな人と性行為に励む人。僕はこういう時に

ナナと何をすればいいのかわからない。するとナナが来た。

僕「な・・・どうした?」

ナナ「お話しようよ。」いろいろ話してると気づけば残り1分。

僕「いかなきゃ…ん?ナナどうした?」

ナナがキスをしてきた。初めてのキスだ。僕はあまり詳しくないがディープキスというのだろうか。唾液の糸引く深いキスだった。

ここから一年の地獄が始まる。でも最後までナナを失わないように頑張らなくては。さあ。始めよう。

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