第6話

 SNS巡回に戻った。友人たちの幸せそうな投稿を見ていると、達也は彼女のことが気になり検索画面に佐々木美麗と入れた。ヒットしない。次に美麗と検索をかけてみる。こちらもヒットしない。だから女友達の名前と同じように、Mireiと検索をかけた。


「…見つけた」


 Mireiと言う名のアカウントは複数あったが、赤いゼラニウムについて投稿しているのは1つだけだった。


“大切な人からのクリスマスプレゼント。照れ屋だから直接では無いけど、玄関で見つけた時嬉しかったよ!!ゼラニウムなんて時期じゃ無いのに…。忙しいのにありがとうね!お仕事頑張ってね!”


 そして彼女が一緒に投稿していた写真には、“花言葉 君ありて幸福”と書かれていた。達也は伝わっていたことが嬉しくなり、また自然と笑みをこぼした。フォローしようか悩んだが、達也のアカウントのフォローリストに女性は片手で数えられるくらいしかいない。その為変に詮索されるのは面倒と考え、フォローはしないことにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る