俺の小説家人生がこんなラブコメ展開だと予想できるはずがない。
薪槻暁
第1章~これから始まる小説家人生~
登場人物紹介
◯
「俺は山が丘高校一年、文芸部の曲谷孔だ。『ぼっち』を真の道標兼モットーにしているが、決して世にいう他人とのコミュニケーションが苦手な隔離された人間ではない。人間関係には面倒事が付き物だという周知の事実があるにも関わらずそんなところに飛び込みたくはないという予防策だ」
この物語の主人公、とはいってもどこにでもいるような男子高校生。面倒事はやりたくない主義、やるとしてもすぐに終わらせるのモットー。曲谷時雨は彼の妹。ウェブ上でペンネーム「早苗月亮」で小説を投稿している時、出版の打診を受けることになる。何度も赤文字で返される編集の催促とその言い方の中、高校入学を迎えるが…………
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「全部あなたの仕業、処遇、結果。みんなあなたのせい、別にあなたのような虫ケラ一匹いるところで私の作業に支障が出ることなんてこれっぽちもないのだけれど……これは量の問題よ」
曲谷の担当編集者であり、同じクラスメイト、しかも隣の席。容姿は黒髪ロングでおしとやかなお嬢様のように見えるが、触れると痛い「バラ」の性格の持ち主。首尾一貫冷徹至上主義により曲谷への態度は一見酷のように見えるが…………
◯
「だって面白いんだもんっ!!」
とにかく明るい神無月。曲谷と同じクラスで、前の席に座る。ピンクブラウンのショートヘアで髪を外巻きにしているところに加え、気さくで陽気な性格が如月桜とは真反対で馬が合わないように見えるが……そして部員数ゼロの新聞部に入部することになったのだが…………
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「ああーーそうだ思い出したよ~~。放課後に部活会があるらしくてなんか予算がどうとかこうとか話すみたいだけど、君たち一年生だからあんまり関係ないよねーー。もうそんな話意味ないなら話すなよって話ぃーー」
とにかく天然ボケの可愛い先生。担当するクラス(曲谷達のクラス)メイトからは「まこっち」と愛称が付けられている。しかし、その本性はいかに……?
◯
「それ以上において私の自己紹介は蛇足になるので、早速本題に取り掛かる」
曲谷が在籍する山が丘高校の理事長。課せられた責務は必ず期間内に果たすことをモットーに掲げている厳格さを具現化したような人物。掛依とは切っても切れない関係があるらしいが……
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???
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