時間は誰にでも平等なのか

 私に残された時間は、あと少ししか残されていない。

 仕事が忙しくて病院に言っている暇がなく、気が付けば末期だった。

 もう治すというよりも、延命を目的としたものになってしまうから、金銭面を考えて病院にもいかなくなった。

 だから今は仕事を辞めて、家でずっと過ごしている。

 家族も最初は心配していたけど、これまで仕事でいなかった私がずっと家にいる事に嫌気がさしたんだろう。

 誰もいなくなってしまった。

 一人で何もする事が無くなって、ただ考えているしかない。


 どうして、私が死ななくてはならなかったんだろうか。

 今まで人の為に、必死に働いてきたのに。

 私の研究のおかげで、たくさんの人が病気から救われたのに。


 ……こうなったら。

 皆、私と共に死ねばいいんだ。

 目的の出来た私は、力に満ち溢れる気分だった。

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