(過激描写注意)おまけその2
※“嘘予告”における、最終決戦の後日談を想定いたしました。
その前提を踏まえた上で、ご覧ください。
帝国中心の城の、皇女の寝室にて。
二人の男女が、互いの頬に両手を添えながら、頬を赤く染めていた。
「姫様……」
「騎士様……」
狐耳の獣人――ブレイバ・クロイツ――と、豊かな銀髪をなびかせる美少女――ブランシュ・アルマ・ウェーバー――だった。
「こうして全てが終わると、安心いたしますね……」
「ええ、わたくしの愛しい騎士様……。そして、わたくしは貴方という存在が、欲しくなります……」
「奇遇ですね、姫様。僕ももう、限界です」
「騎士様。どうかわたくしを、その手で……」
「はい」
ブレイバがブランシュのドレスに手を添え、ぎこちなく、しかし破かぬように脱がせる。
「騎士様、わたくしも貴方を……」
ブランシュもまた、ブレイバのズボンを脱がし始めた。
やがて素肌をあらわにした二人は、お互いを抱きしめる。
「んっ……」
「ん、んむっ……」
ブレイバがブランシュの唇を奪い、舌を絡ませる。ブランシュもまた、ブレイバの舌に自らの舌を絡ませた。
「……ぷはっ。ごめんなさい、姫様。これ以上は……」
「いえ。きてくださいませ、騎士様」
「もったいなきお言葉」
ブランシュの許しに感謝すると、ブレイバはブランシュをベッドへと押し倒した。
「あんっ」
ブランシュの愛らしき声に、ブレイバは理性のタガが外れる。
そのままブランシュを抱きしめ、自らを受け入れてもらおうと試みた。
「いいですよ、騎士様。お願いします」
「ッ、姫様……僕を……ッ!」
ブレイバとブランシュは、ともに襲い来る衝撃で涙目になる。
「はぁ、はぁ……」
「久しぶり、ですね……。こうして貴方を、包み込むのは……」
「ええ……。姫様、お覚悟を……」
ブレイバがゆっくりと、ブランシュを味わい始める。
「ああっ……」
ブランシュもまた、ブレイバを抱きしめながら、顔を見つめる。
「軽蔑……しますか? こんなわたくしを……」
「何を、姫様……。僕は、好き、ですよ……姫様の欲しがりなところ、が……」
「うふっ……何より、です、わ……」
互いを求め、熱量が否応なしに増していく。
二人はしばらくの間、互いの温もりを感じていた。
「んんっ……そろそろ、ですのね……? いいですわ、きて、ください……」
二人の我慢が限界となり、更に互いを求める。
「………………」
「ふあっ、騎士、さま……。ください……ッ!」
「………………!」
「あぁあっ!」
お互いの我慢が解き放たれ、二人は更に互いを抱きしめる。
その体は、汗にまみれていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁ……」
「はぁ、はぁ……」
ブランシュもブレイバも、荒く呼吸を整えていた。
「んっ、騎士様……。ずっと、我慢なさっていたのですね……」
「ええ、姫様……。けれどこれからは、遠慮しませんよ……」
「どうぞ……。欲しくなったのでしたら、いつでも、わたくしをお求めになって……」
二人は互いを、もう一度抱きしめる。
そうして自らの運命の相手を、体に刻み付けたのであった……。
*
それから更に一時間後。
シャワーを浴びたブランシュは、体を涼めようとベランダへ出ていた。
(騎士様のお父様とわたくしのお母さまは、“理不尽”に引き裂かれた……。けれども義理の子供達であるわたくし達は、こうして結ばれた。運命とは、かくもいたずら心に溢れていらっしゃいますのね。そしてわたくし達が結ばれた頃、騎士様のお父様とわたくしのお母さまもまた、再び結ばれた……。ふふ、不謹慎ですけれど、面白いですわね……)
ブランシュは夜空を仰ぎ見ながら、自らの腹部を慈しむように撫でていた――。
作者からの追伸
有原です。
まずはこちらをお読みくださり、ありがとうございました。
何故これを書いたか、繰り返して主張します。
私は、バッドエンドという有り様を否定はしません。
しかしながら……
「そんなスッキリしないのを見ていたら、勝手にイフを作って救済したくなるんじゃコラァアアアアアア!」
という次第でございます。ん、意味が分からない? まあそれはこちらも承知しておりますが、ここでは深くは議論いたしません。
では、いつものようにジャックしてもらいましょう。
(謎の電波ジャック)
ブレイバ
「あれ? 今回はジャックのタイミング、読まれてた?」
ブランシュ
「そうですわね。ようやく、“公認された”といったところでしょうか」
ブレイバ
「みたいだね、姫様」
ブランシュ
「それよりも、うふふ……。わたくしが、騎士様との子供を……」
ブレイバ
「最後に腹部を撫でていたのは、“次期皇帝の次期皇帝”が出来たという事を示唆しているのさ。敢えて言わせてもらったよ(どこか彼方をチラリと見つつ)」
ブランシュ
「けれど、そうなったらわたくし達は……」
ブレイバ
「大丈夫だよ、姫様。(育児は)出来る限り手伝うし、(夜にできなくても)毎日のキスは欠かさないから」
ブランシュ
「ありがとう、騎士様……。うふふ、大好きです」
ブレイバ
「僕もだよ、姫様。大好きだ」
リナリア・シュヴァルツリッター
「今回はちゃんとしていたね(本音を見てはいけないのはさておき)。ちなみに私は、“帝国の英雄の象徴”にされちゃったよ。お陰で
(電波ジャック終了)
終わりましたね。
では皆様、ありがとうございました!
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