最大級に卍な私のJKらいふ

@tsuchikaze

第1話

人生が夢と希望で満ち溢れていたのはいつ頃だっただろうか

高校一年生の秋、早々に走り去ってしまった夏に置いていかれた私はまだ心がざわついている。

もう新年度の生徒会長と副会長の立会演説会が行われた。立会演説会といっても候補者は各枠たったの1人ずつだけだ。進学校の人達はそういうものに興味はないのかもしれない。男子の副会長でさえ話し合いの末押し付けられたような演説ぶりだった。去年の生徒会長の顔も知らないまま入れ替わるのかと、時間のすぎる早さを改めて感じる。

クラスでも新年度生徒会役員の募集がかけられた。もちろん誰一人手を挙げない、私を含めて。クラスで運動部に入っていない人は少ない。私は色々あって今はその該当者で、先生から推薦された。面倒だが断るわけでもなく、また自分の株をあげてしまった。

放課後に生徒会室に集合するようにという伝言を残して、先生は5歳になる子供のお迎えがあると急ぎ足で去っていった。

ここまでだけ読むと私はただのお人好しの陰キャだと思われているかもしれないからそろそろ自己紹介をしようと思う。

私の名前は清水真琴。偏差値の高さが県内で5番以内に位置する進学校に通う高校1年生だ。前述の暗いテンションは仮面をかぶっていないだけの私であり、普段はもっと友好的だ。自分で言うのも気が引けるが友達も多いしクラスでは3番以内にかわいいし人気もある。株を上げたのはこの人気に対する自己満足だ。隠すほどでもないので身長162cm、体重48kgということも伝えておく。中学校では成績優秀、スポーツ万能なタイプだった。これは才能とかではなくただ小学校のころから父が塾長である塾に通い、またスポ少で週3、4回バスケをやっていたからである。長くなってしまったが、ただ陰キャでないことを伝えておきたい。これは絶対だ。

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