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六畳二間のシンデレラ

「六畳二間のシンデレラ」　作・如月芳美　さん

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054889395720

　◇作者さま作品紹介文

　──両親を亡くしたあたしを救ってくれたのは、貧弱な男子高校生だった！

　８ケタの借金を残したまま、突然事故死した両親。

　学校は？　家賃は？　生活費は？　借金の返済は？

　何もかもがわからなくてパニックになっているところに颯爽と現れた、如何にも貧弱な眼鏡男子。

　どうやらうちの学校の先輩らしいんだけど、なんだか頭の回転速度が尋常じゃない！

　助けられているのか振り回されているのか、あたしにも判断不能。

　あたしの生活はどうなってしまうんだろう？

　お父さん、お母さん。あたし、このちょっと変な男子に任せていいんですか？

　◇私のレビュー

　── 作者の策略に騙される快感。王道(じゃない)シンデレラストーリー。

　両親が借金を残したまま亡くなり、一人になったヒロイン。

　彼女を救ったのは、同じ学校の先輩。生徒会長で実家は大金持ち。

　……はい。シンデレラストーリーですよね。

　ただ。読み進めるうちに、じわじわと疑問が増していくのです。

　一人称で書かれているのですが……おっと、ここまで。

　多分、騙されます（笑）それが楽しいです。

　そうそ。チンアナゴ、リュウグウノツカイ、イソギンチャク。

　いいですよねえ（笑）

　じれじれな恋愛、だけじゃない。

　安心、安定のクオリティ。面白いです！！！

　◇

　ちょっと如月芳美さんの作品紹介が続いてますが、元々、独断と偏見を謳ってますからね！　（笑）

　いやもう、この方の作品。短編から読み始めて、長編は三本目かな。

　ハズレなしです。

　何度も推敲を重ねているのだろうなと。緻密に計算されてますから。

「群青のアトリエ」も「六畳二間のシンデレラ」も、キャラクターは天才で天然。

　時々入るちょっとマニアックなエピソードが、いい味出してます。

　とても手をかけて織りあげられたものなのに、ぱっと見は派手さがないんですよね。天才だろうと、大金持ちだろうと、挫折を経験させている。

　色んな人に支えられて今の自分がいるのだという、メッセージを受け取りました。

　お勧めですっ！