2章 距離の期待

10月25日 大海を知らず

試合......。結局何も役に立てなかった気がする。

ここで1年生だからだとか、そんな逃げるようなことは言いたくない。

きっちりと未完成な所を、この3年間で埋めていかないとな......。


海影うみかげは、落ち込んでいた俺をずっと励ましてくれた。あいつも悔しかったはずなのに......。

彼女らしく、元気いっぱいで喋りかけてくれたな。おかげで次頑張ろうって思えた。


どうやら、海影がまた定期的に夜練をしたいらしいから、毎週火曜日と木曜日に練習する!

次は俺の部活仲間のはやても誘おう。 楽しみだなぁ。そしてもっと腕を磨くぞ......。


ちょうど次の土日部活休みだし、1年バレー部のみんなで遊びたいな!明日に色々な人誘っておこう!

もちろん、海影も。またあいつに数学教えてもらおうかなぁ。どんどん難しくなるし、赤点なんか取ってしまえば、あとあとどうなるか分からないしね。


まあ喋りたいってのもあるけどね......(笑) あいつと一緒にいると楽しいから。


素直で面白くて優しい......。けど時々いきなり怒ったり、ごく稀にしょうもないネタを挟んできたりするんだけどな。


あいつの頭の中が良くわからない......。まあこれ以上書いてあいつに見つかったら最悪だから、このくらいにしておこう。



最近の学校生活でようやく花が咲いた気がする。そして卒業までは思っていたよりも短く感じるのだろう。

だから今を大切にして、一日一日をかみしめていかないとな。



そんなこともあるし、そろそろ書いていこうかな。自分を表現できる、最高のツールを。



10月25日 山崎陽向やまさきひなた


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