従妹が家にやってきた

勝利だギューちゃん

第1話 再会?

僕は朝が苦手だ・・・

なかなか起きられない・・・

出来る事なら、少しでも多く寝ていたい。

それが、人情だろう・・・


漫画やゲームでは、隣に住んでいる女の子が上がりこんできて。

「起きろ」というが、現実にはあるはずもなく、そんな幼馴染もいない。


幸い、今日は日曜日・・・

もう少し寝ていよう・・・

テストも終わったし・・・

(そうだ・・・笑点の時間間で寝よう・・・

さすがに、寝過ぎか・・・まっいいや・・・)


ドタドタ


やけに騒がしいな・・・誰か来たのか?

まっいいや・・・寝よ・・・


グーグー


「おーきーろー」

その声に、安眠を妨げられる・・・

目を開ける。


「あっ、起きた?」

1人の女子高生がにこにこしている・・・

あれっ、この子は・・・


「忘れちゃったの?冷たいな・・・ふみやくん」

(僕の名前を知っている君は・・・あれ、待て・・・

僕をふみやくんと呼ぶのは、ひとりしかいない)

「思い出した?」

「真奈ちゃん、いとこの・・・」

「うん、正解・・・商品として・・・」

「うん」

「頭、なでてあげる。なでなで」

「あのな・・・」


いとこの、真奈ちゃん、佐竹真奈ちゃん。

普段は遠くに住んでいるので、滅多に会えない・・・


「どうしたの?急に?」

「聞いてないの?ふみやくん」

「うん」

「今日から、ここにお世話になることに成りました」

「・・・そう・・・」

ちょっと待て・・・


僕は飛び起きて、両親の所へ行った・・・

「父さん、母さん、どういうことだよ」

「あら、ようやく起きた?」

「真美ちゃんが、来るなんて聞いてないよ」

「言わなかったかしら」

「うん」

父さんは、いないようだ・・・

またゴルフか・・・


「おばさん、ふみやくん来てます」

「あら、真美ちゃん、今、朝ごはん用意するわね」

「おかまいなく」

三人で食卓を囲む。


「実はね。真美ちゃんのご両親、つまり、あんたのおじさんとおばさんがね」

「うん」

「海外へ転勤になったの」

「よくある話だな」

「それでね・・・」

「もしかして、真美ちゃんが海外が嫌だけど、1人暮らしはさせられない。

なので、転校させるために、ここに来た・・・なんて、よくある展開じゃないよな」

「その通り」

ベタだな・・・本当・・・


「で、学校はどうすんだ」

「あんたと同じよ」

どこまで、ありきたりなんだ・・・


真美ちゃんが、口を挟んできた・・・

「そういうことで、よろしくね。ふみやくん」

「・・・ああ・・・」

「ああ?」

「よろしくお願いします。真美さん」

「よろしい」

ニコニコしている・・・


どうにでもなれだ・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る