祝 カクヨム発 アニメ化!
いよいよ来ましたね。アニメ化。
今回アニメ化される作品は途中まで拝読いたしました。長きに渡ってランキングに入り続けており、間違いなくカクヨムを代表する作品の一つであると思います。
この作品がメディアミックス成功すれば、「カクヨム作品は結構金になるかも知れない」と目をつけた業界人達の働きによって、多くの作品が取り上げられるかも知れません。同じくカクヨムを寝床にする人間として、応援しないわけにはいきませんね。
所で、私はカクヨムから書籍化された作品を、ちょこちょこと買って読んだりしています。最初はWEB版と書籍版での改稿の差などを勉強する為にと思っていたのですが、なかなか時間が取れないことも含めて、普通の読者として楽しませていただいている領域に過ぎない所がたまに傷ではあります。
その中でも特に驚いたのが、B6サイズで展開される「
で、驚いた点というのが、その装丁の美しさです。単行本ということで、通常の文庫本の倍の単価で展開されているのもあるのですが、とにかくゴージャス。本としての装丁はもちろんの事、使用している紙も上質ですし、表紙もマット加工されていて、手に優しい。手汗を書きやすい私にとって、文庫本のツヤツヤ表紙は優しくない。カラー印刷もとても綺麗だし、予備知識おまけコーナーなども用意されています。
正直私はKindleで十分派だったのですが、この経験を経て「紙の書籍いいじゃん」と買い続けている訳あります。
そして本題。この中に「異世界語入門 ~転生したけど日本語が通じなかった~」という作品があるのですが、なんと、横書きだったのです。
当該作品は異世界の言語を文化的に紐解いていきながら、異世界の人とコミュニケーションを取っていくという内容で、その特性から横文字、アルファベットが多く、縦書きにしたら読みづらいだろうなぁとは思っていたのですが、まさかの横書き。同じ「
これはWEB小説から書籍化という文化に未来を感じる展開でした。
WEB小説はどういう訳か、基本的には横書きが基本となっています。まぁWEBニュース記事やケータイ小説時代からの名残なのでしょうが、そのせいか改行を中心とした横書き独特のスタンダードが生まれ、だからこそ面白い表現なども多分に登場しています。
それを書籍化するにあたって訂正する、なんて作業が当たり前に行われていた訳です。
これが今度はそのままの形(当然そういう訳にはいかないのだが)で出版できるというのは、今度WEBから書籍になるに当たってのルートを効率化できます。
横書きのままで小説としての商品価値を付与できるのであれば、もっと言えば、WEB小説でありながら有料コンテンツとしての価値を追求できる可能性があるということでもあります。
受賞作品は「有料コンテンツ化」。
例えばカクヨムコインみたいな有料コインがあり、一ページ読む毎に一定コインを消費して読むことができる。コインはレビューや内外の活動、チャージなどで貯められうる。
そんな、ビジネスモデルが展開されるかも知れません。
中にはWEB小説家なんて登場するかも知れませんね。
このレベルの作者になると、当該作品をいかにコインを消費しながら読んでもらうかが大切になるので、一ページ毎に気が抜けません。より面白い作品を作る必要がある訳なので、そうやって研ぎ澄まされた感性から見事な作品が生まれるのでしょう。
WEBコンテンツを有料化するという考え自体に賛否両論だとは思います。
ですが、もとは無料で視聴できるYouTubeの広告費でかせぐYouTuberがいるように、WEB小説で生活する「プロWEBノベルライター」がいてもおかしくありません。
これは作者側の方で、書籍化を前提とした構成を意識しなくてもよくなるという意味でもありますし、「古き良き文化をうんぬん」はおいておいて、未来があるなぁというお話でした。
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