DJ ewan SELECT:Michael Brecker
さて今晩も素敵なミッドナイトが近づいて参りました。
秋の夜長にピッタリの、アナタの心をトリートメントしてくれる、素敵なバラードをお届けしたいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=jXe2C2TSkI8&start_radio=1&list=RDjXe2C2TSkI8&t=31
マイケル・ブレッカーは伝説的なサックス奏者です。
どれくらい凄いかと言うと、サックス奏者でブレッカーを知らない人はまずいないし、サックスだけに限らず、プロミュージシャンならまず間違いなく知っている、というほどです。
彼は素晴らしいテクニックを持っており、現在のサックスのプレイスタイルの基準は彼が構築した、と言われるほどです。
いわゆる世界的なベンチマーク・スタジオプレイヤーであり、ミュージシャンから尊敬を集めるミュージシャンズ・ミュージシャンでもあるのです。
特に彼は、フォー・リープ・リックと呼ばれる、4度飛びフレーズを多様したことでも有名でした。音階が激しく上下するフレーズは演奏難易度が高く、またフレーズ感が希薄になるので、なかなかそれに着手する人はいなかったのですが、ブレッカーが仕上げたそれはとてもかっこよく、かついろんなジャンルで使用できるのです。これに憧れたギタリストたちが、サックス奏者であるブレッカーのフレーズをコピーする、なんてこともあるほどです。
日本のレコードにも度々参加しており、SMAPのCDなどでその素晴らしいプレイを堪能することができます。
しかしそんな彼ですが、白血病により、この世をさりました。
晩年、パワー&テクニックを全面に押し出したそのプレイスタイルを封印し、夜に送り出したのが、このバラードアルバム、「NEARNESS OF YOU」。
同じく各楽器界のレジェンドが集い、どこまでもシンプルでピュアなジャズを演奏している、稀有なアルバムなのです。
そんなアルバムのタイトルにもなっている本ナンバーは、ジャズ的アプローチを多様した、ボサノバ風アレンジ。繊細なピアノとギターのハーモニーが世界観を演出し、あふれる優しさに満ち足りているよう。
ジャケットの写真のように、黄昏の水平線を眺めながら、さざなみに耳を傾けながら。もしかしたら、虫たちのさえずりや、都会の雑踏でさえも、心地よいバラードに感じるかも知れません。
読み貯めている本はありませんか?
温かいコーヒー、ミルクティー、いや、ブレンデーもいいかも知れません。しっとりとした明るさの中、この音楽をBGMに、素敵な夜を過ごしてみませんか。
それではでは、See You Again.
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