特殊なスキルの魔術師
景嫁/Keika
1.スキル
この世界では普通生まれ持って二つのスキルが与えられる。しかもそのスキルによって今後将来の職業が決まってしまう。 そのほとんどは村人でたいしたスキルを持っていない。ごく稀に冒険者向きのスキルを持った者が産まれてくるらしい。だがその数は極小数でこの国でも1万人程しかいない。
スキルとステータスは成人になる年つまり、
15歳になる時に教会に行って初めて知ることができる。
そしてこの俺アツシが貰ったスキルは…
『使役』『擬人化』
「こんなスキル、本でも見たことがないな」
「えっと、職業は…『魔術師』か」
「え、これかなり当たりじゃないか?」
「てゆーかステータス欄、MPだけやけに高いと思ったらそういうことか、魔術師ならこれくらいが普通なのか?」
「やったー!うそだろ!」
「火球!」
と叫ぶとそこには小さな火の玉が出てきた。
「うぉぉー!すげぇぇー!」
「早くこのスキルも試したい!でもどうせならこの村を出てから試すとしよう。」
俺が今暮らしている村では、成人になったら村を出てもいいことになっている。
「ちゃんと歯磨きセットは持った?」
「さっきちゃんと確認したって!」
ちなみにこれが俺の母親である父親とは数年前に離婚し女手一つで育ててくれた。
年齢は永遠の25歳。すごいね、単純計算で俺を10歳で産んだことになる。しかもかなりの美人だ息子の俺が言うんだから間違いはない。
「本当に心配性なんだから」
「唯一の私の家族なんだから当たり前でしょ」
「じゃあ、いってきます」
「ああ、気を付けるんだよ」
どんな素敵な冒険が待っているのだろう?
などと考えながら俺は村を後にした。
・・・つづくと思う
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