大神林の奥にて 頂点との再会と杖の成長
あれから僕達は優しく笑い、また来てねという意思を伝えてきた
……前に来た時、ここで壮絶な威圧合戦になった後、その余波で吐いて気絶したのを思い出して、今回も同じ事が起きるのか身構えた。…………何も起きない。明らかに僕達を意識してる感じは伝わってくるけど、今回はどうしたんだろ? 四体も殺気立ってるわけじゃなく僕達を意識してる魔獣達を見返してるだけで動かない。たぶんお互いに無視はしないけど相互不干渉って事かな? だとしたら、これ以上進むと、せっかくの落ち着いてる状況を崩すかもしれない。
何か刺激しない移動方法を考えないといけないな。…………全体に鎮静効果のある
「
腰に巻きついていた
『久方ぶりじゃのう』
「久しぶり。お願いしたい事があって、ここまで来た」
『ふむ……、おおかた我より別れた枝に関してか?』
「うん、この
『枝とともに我のそばに来ると良い。話を聞かしてもらおう』
「わかった。…………四体はここで待ってて」
四体を見ると明らかに動きたいのに動けないと言う感じになっていて、四体はそんな自分達にヘコんでいた。
「……ガア」
「……ブオ」
「……スミマセン」
「…………オレヨワイナ」
「ここで無理する必要は全くないから気にしないで。それじゃあ、行ってきます」
僕は四体と別れて巨樹の間を抜けて進んでいく。すると、
また、この崖にしか見えないところに来れた。ここに近づいていくごとに
『来れたようじゃな』
「うん、さっきもしたけど直接会ってるから、またあいさつをさせてもらうね。久しぶり」
『うむ、久しいな。歓迎するぞ』
「まずは僕の方の状況を説明したいところだけど、それよりもだ」
僕は
しばらく待つと、
『なるほどのう……、外は中々に不愉快な状況となっておるらしい』
「
『この場から動けない我に代わり世界を頼む。そのための準備として、どれだけ我の魔力を吸収しても構わん』
「ありがとう」
僕は世界樹へ一礼した後、若木状態の
…………少しの間、呼吸の数で言うと二十回くらいの間に世界樹の魔力を吸収させたら、
『……ほう、我の魔力を枝へとうまく流しておるな。見る間に成長していく』
「世界樹の魔力の量と
『必要な事じゃからな。気にせんで良い』
「…………そうだね」
世界樹の魔力を吸収させるほど、
『若いものの成長は見ていて心が躍るのう』
「…………」
世界樹が若木状態の
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想・評価・レビューもお待ちしています。
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