異常との対面にて 有効な仕込みと打ち上げ
「ヤート、今度こそやったのか?」
兄さんの疑問には首を振って空を指差して答える。
「上がどうかしたの……、やべえっ‼︎」
空間を丸ごと消し去る僕の魔法をくらったリザッバの欠片が僕達の上空から大量に降り注いできた。欠片の状態を感知する限りズタボロで動ける感じじゃないけど、
「マルディ‼︎」
「おう‼︎」
「「はあっ‼︎」」
「私達もやりますよ」
「「「「「「はい」」」」」」
兄さんの叫びに素早く反応したラカムタさんと父さんや
ズズン。
どんどんリザッバの欠片が
最高精度の
「死ね‼︎」
「ヤート、避けろ‼︎」
縮まった薄いモヤから飛び出てきたリザッバの右手が腹部を貫くのを感じた。きっちり反撃の手段を残してたのか。つくづく厄介だね。
「よくもヤートに手を出したわね‼︎」
「はははハははハハ‼︎ これで我らを脅かすものはこの世界にいなくなった‼︎」
「このやろう‼︎」
「亜人風情が邪魔をするな‼︎」
「うおっ⁉︎」
リザッバは近づいてこようとする兄さん達に、またヘドロを出して牽制したみたい。本当に迷惑だな。
「貴様は貫くだけでは足りん。念入りに壊してやる。まずは肩からだ‼︎」
「ヤート君‼︎」
…………うーん、これ以上はみんなに悪いし、そろそろ動くか。リザッバの左手が肩にめり込んだ時、それは起こる。
「な、なんだこれは⁉︎」
まあ、いきなり自分の両手が貫かれた腹と壊された肩の傷口からあふれてきた植物の蔓でガチガチに固定され動かせなくなったら混乱するよね。
「
ふー、
「ヤ、ヤート……だよな?」
「そうだよ」
「じゃあ、あれは……?」
「バカな⁉︎ なぜ、貴様がそこにいる⁉︎」
「お前が僕だと思って攻撃したのは、
僕が言うと僕に化けている
「ぬおおお‼︎ いつ変わっ……いや、なぜ我は気づかなかった⁉︎」
「正直ここまで入れ替わりっていう単純な仕込みがうまくいったのは予想外だったよ。いつって聞かれたら
「く……、ならばこの蔓を引きちぎるだけだ‼︎ 今度こそ貴様を壊してやる‼︎」
リザッバが
「動け‼︎ なぜだ⁉︎ なぜ、動けん⁉︎」
「その
「くそ‼︎ ガボウブッ‼︎ ゴブッ‼︎」
おお、リザッバが手を動かせないなら口だとばかりに口を開けてヘドロを吐こうとしたところ、
「
「グッ‼︎ ウグッ‼︎ ウウッ‼︎」
僕が魔法を発動すると若木状態の
「
この魔法で
「勢いで決める一撃を準備したんだけど、このまま僕がやって良い?」
「「「「「「…………」」」」」」
「もし、ラカムタさん達にカイエリキサさんや
僕が言うと、みんなは声に出さず相談する雰囲気が伝わってきた。どうやら目線とかしぐさでお互いの意思を確認してるみたいだね。時間がかかりそうだと思っていると、すぐにみんなの意識が僕に向いた。
「あー、確かにそいつはむかつく。しかしだ。黒の代表としてヤートが一撃を入れてくれるなら俺達に文句はないぞ」
「そうですね。ヤート殿に決めてもらった方が強烈だと思うので
「わかった。それじゃあ、絶対にこれで決めるね。
「
「ウウッ‼︎ ウッ‼︎ ウーーー‼︎」
「お前の負けだよ。じゃあね。
「ウーーーーーー‼︎ ウビャッ……」
下からすくい上げるように殴る
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想・評価・レビューもお待ちしています。
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