第6話 面談で言われた事

 小学6年生の時、隣の市の私立中学を受験しようと思っていたのですが、オープンキャンパスに行き、面談でアスペルガー症候群だという事を伝えると「授業中に歩き回ったり、奇声を上げたりして邪魔をする子はちょっと……」といった事を言われました。

 私は授業の邪魔をした事はありません。なのに、こんな事を言われて……。心外でした。

 母も怒っていました。

 多分、母の怒りの理由はそういった扱いをされた事以外にもう1つあると思います。

 それは「障害児を狭い視野でしか捉えられない」ことです。


「障害児=歩き回る、奇声を上げる」

 という図式がその人の頭の中で成り立ってしまっている以上、それこそ頭をガーンと殴られるような事がないと変わらないと思います。

 確かに「授業中立ち歩く」という特徴を持つ障害はありますが、それはアスペルガー症候群ではなく、「ADHD」の特徴です。しかも「奇声を上げる」というのは「自閉症」や「知的障害」の特徴です。

 私は自閉症や知的障害に間違われた事に怒っているのではなく「障害児に対する知識が全く無い人が教員をしている」という事にあきれたのです。

 日本の人口の約10パーセント──つまり約1300万人の人が発達障害といわれています。

 それだけいれば、自分の学校や職場に1人や2人いてもおかしくないですよね。

「○○という障害の特徴や対処法を完璧に覚えろ!」とは言いません。最低限の知識を身につけてほしいだけです。それが出来れば、障害のある方も無い方も私のような事を言われる人が減ると思います。

 全国の学校関係者様が見ていらっしゃるならば、今一度、発達障害についてお考えいただければ幸いです。


 参考文献

 20~22行目

(https://adhd.co.jp/sp/kodomo/naniga/symptom.html)

 23~24行目

(https://hattatu-jihei.net/the-reason-that-a-person-with-disabilities-shouts)

 28~29行目

(http://hattatusyougai.net/rate-japan-man-and-woman-class/)

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