第15話
「なあ、お前、高校どこ行くか決めた?」
「何言ってんだよ、まだ1年の夏だぜ?気が早ぇな!」
俺は、枇杷島がどこの高校に進学をするか聞かなかった。
当時、お互いどこの高校に行くとか将来の夢はなんだとか真剣な話は
なぜか恥ずかしくて話せなかった。
今思えば、一番落ち着く相手にちゃんといろんな相談ができていれば
色々な後悔をすることはなかったのかもしれない。
バスケを続けたかったとか、
大人になっても、もっと枇杷島といる生活をしたかったとか、
本当は、お前とプロを目指したかったとか。
中学の新人戦で、2人は市内にいる選抜選手権のコーチから声がかかっていた。
どちらも、その意味合いが理解できてなくてバスケで遊ぶ時間が減るならって八木先生の話をあまり真剣に聞かなかったし考えなかった。
それ以降も何度かそういう誘いはあったが、同じだった。
あの時、違う選択をしていれば。
そんな事を大人になってから、何度も思うよになっていた。
枇杷島も同じだろうか。
俺だけ、今の俺だけ後悔しているのか。
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