第12話
朝起きたら、
実家だった。
いつ、帰ってきたっけ…。
いつまで寝てるの、と
母の声が聞こえた。
携帯電話で時間を確認しようと探したが、
近くにない。
いつも枕元に置くのに…
階段をおりて、居間にいく。
「母さん、スマホ知らない?」
母は、はあ?と言いたげな表情で
スマホってなに?と聞き返してきた。
電話だよ、ない?
電話ならそこで充電してるでしょ、と
さしてきた。
久しぶりに見る折りたたみのガラケーに
何にも言えない。
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