コータVSエルザ&ロアナさん
未だ頬ずりされるクロウさんを助けるため僕は戦う。
ヴァルさんが二人引き受けてくれて助かる。
勝てる勝てないに限らずあの人達はなんか怖い。
僕のお相手はエルザ姫さんと優しかったロアナさん。
エルザさんは闘技大会でも使用していたレイピアを構え、ロアナさんはただ拳を握る。
ロアナさんのララお姉ちゃん感が凄い。
僕も短剣の方を構える。
今聴こえるのはお互いの呼吸音のみ。
訂正、隣でヴァルさん達も闘い始めた様子。ロールさんの高笑いが響く。
先制攻撃は姫さん達。
子供だと侮って一気にケリをつけるつもりかな。でも、子供相手にその鬼の形相は無いと思います。
エルザさんはレイピアで情け無用とばかりに瞬き一つ許さない幾撃もの突きを放ってくる。
それに合わせてロアナさんは避ける隙間を無くすように拳を繰り出してきた。
本当に大人げないです。
愛の前では大人も子供も無いそうです。
殺しに来てる二人の攻撃を紙一重のギリギリで躱していく。
神様やララお姉ちゃん達に比べたらまだ可愛いものだ。
人外の下位グループってところだね。
隣でヴァルさんがブレスを放っていた。
髪の毛とは何だと思わせる光景を目撃してしまった。
頑張ってヴァルさん。
余裕の見える僕に苛立ち睨みをきかすお二人。
「コータくん、いい加減に逝ってくれませんかね?これからが私達の逢瀬の時なのですから。」
「い、嫌です!僕はクロウさんを連れてここを出ます。」
「ふん、くどい渡さぬぞ。仕方ない、秘技を使うかロアナ。」
「そうですね。コータくんもう終わりですよ。」
避け続けた僕にしびれを切らしたようで、ついにとっておきを繰り出すらしい。
二人はおもむろに懐をごそごそし始める。
そして、取り出したのは誰かの下着。正確には誰かの男物のパンツ。
ま、まさか…。
二人は不敵な笑みを浮かべ鼻へと近づけた。
下着の世界へと身を委ねる。
くんかくんかくんかすーすーくんかくんかくんかすーすーくんかくんかくんかすーすー。
数分近くの時を経て覚醒と至る。
ようやく下着から離れた顔は満足満面な笑顔。
鼻からは二筋の赤い線が顎まで滝を創り上げている。
「「さぁ、ここからが本番だ(です)!!」」
変態は真の力を解放した。
クロウさんは真っ赤っかなお顔を両手で覆っていた。
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