症状は神様にも通用します3
あなたは死にました。
思ったほど悲しくならない。
あの衝撃なら仕方がないと納得出来るからかな?
「ぼ‥僕はどうなるのでしょうか?このまま消えれるのですか?」
「………消えれるなんてそんな哀しいこと言わないでくださいよ‥」
神様の声のトーンが、少し落ちてる。
「地球の神様、まあ‥私の同僚がですね。嘆いていました。あなたが亡くなる寸前に抱いた感情を、そう思わざるおえなくなった運命に。」
そっかぁ‥神様だから僕の過去も分かるよね
「地球の神様との相談の結果、私はあなたをこの世界に連れて来ました。どんなに苦しんでも優しい心を失わなかった貴方に報いるために。」
あぁ、どうして‥
「だ・か・ら! 死ぬなら、『あー楽しい人生じゃった』って言いながら死になさい!神様との約束です。」
いつの間に流れていたのだろうか。
涙が頬を伝って顎から落ちる。
白い地面にどんどん吸収される。
止まらない…
そんな情け無い僕をそっと撫でてくれる暖かい感触。
不思議なことに、震えることなく受け入れることが出来てる。
「よーしよしですよー。私の包容力は53万ですからねー。」
どれくらいの時間か分からないけど、神様は泣き止むまでずっと撫でてくれました。
「ではでは、落ち着きましたかねー?」
「は、はい!ももう落ち着きました」
「ふふ、平常ですねー。それでは、康太さんがフィルロードで生きるための準備をしましょう! 任せてください、色々と用意しますからね!」
再び真っ赤になった顔を下に向けてる僕をよそに、話を進める。
「まず最初にフィルロードは、地球には存在しないものもあります。例えば、魔法や魔物! ふふーん、わくわくするでしょう?しかーし、康太さんにはその知識が残念ながらありません。そこで……ドドン!」
「ドドン?」
「フィルロード百科じてーん、ドドン!これはフィルロードにおける基本情報から魔法や歴史、食べ物、魔物etc。あらゆる知識が詰まってます!凄いでしょう、えっへん!」
「あ、ありがとうござい‥」
「おおーっと、お礼にはまだまだ早いですよー。更にドンッ! 『不可視の収納庫』にまだまだー、『どこでもキャンプセット』です!収納庫に百科辞典とキャンプセット入れときますねー。使い方は、出し入れしたいものを思い浮かべるだけです!詳しくは百科辞典で」
多分、神様ウインクしてる。
「は、はい!」
「まだまだ準備はありますからねー。さあ、次いってみようー!」
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