泣き腫れ
鉛筆をコロコロ、と転がしてみる。
突っ伏した学生机 教室に一人。
首が窮屈だ。
夕暮れに染まる駐輪場、そこにも誰もいない。
カラスがカアカアと、茜色に消える。
いずれ座り続ければ、夕陽も沈み、夜の闇が教室を包み込むだろうか。
そうして、僕の熱を奪ってくれるだろうか。
手元でカラカラと、音を立てる鉛筆。もう一度転がす。
死にたいな。
カラカラのリンゴが、側溝に落ちていく。
生きて、どうするんだろう。
火が付いたままのタバコ。
帰らなきゃ。
群青色の空が、少しずつ茜色を壊していく。
教室にも、もう誰もいなくなった。
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