満月のブランコ

似合わない、相応しくない、足りないが居心地になった


帰り道が解っていることがどれほど辛いことだろう


この世界が空き缶をただ蹴ることを特技とするならば


誰もが一番になっていた


他人の日常に優劣をつける世界が終わるまでは


せめて寄り道だけはさせてください


1人が許された公園で


満月のブランコがあまりにも楽しくて


似合わない、相応しくない、足りない私だから


今の綺麗って汚く、今の身分ってダサく、今の能力って可哀そうな


価値を得られた




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