けもフレ昔ばなし
みずかん
うらしまたろう
むかーし、むかし。
あるところに、かばんという真面目な
少女がおりました。
ある日のこと、海岸を散歩していると、
何やら騒がしい声が聞こえてきました。
「なんだろう...」
そうして、近づいてみると、
1人のロイヤルペンギンが3人のフレンズにいじめられていました。
「おいおい!ロックじゃねえなあ!」
「じゃぱりまん出してよー」
「パンツの色教えてくださいよ...
ハァハァ...」
なんと、イワビーとフルル、変態メガネに襲われてるではありませんか。
「だ、誰かお助け下さいー!!」
かばんは駆けつけました。
「みなさん、そうやっていじめないでください!じゃぱりまんならここに!」
「あ、ありがとー」
「そこのあなたは、この“人間悟性論”の本を」
「おっ、たしかにロックだな...」
「ジャパリ署のヒグマ警部だ。
ちょっと署まで来てもらおうか」
「や、やめてください!!なんで私だけ...!」
パーポーパーポー...
「大丈夫ですか?お怪我は?」
「あ、ありがとうございます!
なんて心優しき方!お礼を差しあげたい...、私と一緒にりゅうぐうじょうに行きませんか?行きましょう!」
「ええっ...?りゅうぐうじょう?」
「はい!こちらに潜水艦をご用意しているので!どうぞどうぞ!」
かばんは半ば強制的に、潜水艦に乗せられ、りゅうぐうじょうに向かいました。
「着きました!ここがりゅうぐうじょうです!乙姫様を呼んできますね!」
しばらくすると、乙姫がやってきた
「やっほー!わたしはサーバ...じゃなっかった。おとひめだよ!ここはわたしのなわばりなの!か弱いロイヤルペンギンを助けてくれてありがとう!パーティをするからあなたも一緒に来て来て!!」
「あっ...ちょっ...!!」
かばんは無理矢理パーティに参加させられました。
豪華なご馳走や、たんたかタイムという謎の踊り、出版社爆発ゲームなどという
変なゲー厶をして、楽しい(?)時間を過ごしました。
「あの、ごめんなさい。僕、もう帰らないと...」
「ああ、ゴメンね!お土産にこの
玉手箱をあげるよ!けど、絶対中身は
みないでね!」
「何でですか?」
「これ開けたら、ヤバいから!」
乙姫にそう注意されました。
かばんは、玉手箱を受け取ると、再び、
ロイヤルペンギンが操縦する潜水艦で
地上へと戻ったのでした。
地上へ戻ったかばんでしたが、
人の子なので、その玉手箱の中身がどうしても気になって気になって仕方がありません。
(ちょっと、見るだけなら...)
己の欲望に負け、遂にその蓋を開けてしまったのです。すると、モクモクと白い煙がかばんを襲いました。
「うわぁ!た...たうぇ...」
その煙を浴びたかばんは...
「ハッハッハッ...!
力が湧いて来ましたネ...!アノ、乙姫にみんみパワーで封印されテいましたガ...。これデ、世界を征服しちゃいますヨ...!」
なんと、恐ろしいことでしょう!
かばんが玉手箱を開けてしまったことにより、かばんは黒かばんになってしまったのです。
「どうしましょうかネ...
手始めニ、サンドスター・ローでも操ってフレンズを野生暴走させちゃいましょうかネ...」
もうダメだぁ...、おしまいだぁ...。
と、思ったその時です。
海の方から、地鳴りのような音が聞こえます。
「ナ、なんですカ...」
沖を見ると...
「こちら海軍...、第一部隊副将のリカオンです。攻撃目標を確認しました」
「リカオン...、雑魚一匹じゃない...
別の世界線ではアイツに散々苦しめられたけど、海軍大将の私...、しかも、ピカ○カの実の能力者の私なら、秒殺よ…、フフッ」
「なんですカ!?あの船の群れハ!?」
すると、突如空中に...
「私は海軍大将のキンシコウ...
別の世界線では、随分とセルリアンハンターの面子を潰してくれましたね…
生きて返しませんよ?」
「い、一体なんノ話をしているんダヨ!?」
「五月蝿い...!死になさい...!」
キンシコウは指から光の円を作りだし、
黒かばんに向かって無数の雨の如く
光を放ちました。
「ウアアアアアッ!!ウッ、うたないでくだサーイ!!!!!!」
「黙れ畜生!!」
ボカーンッ!!と大きな轟音が響き、
砂浜は原型を留めていません。
「雑魚いわね...」
満足したキンシコウはそのまま船へ戻りました。
一方かばんは...
「うぇぇ...、い、生きてる...」
元に戻り、
かろうじて生きておりました。
「もう...、りゅうぐうじょうなんて...行きたくない...」
かばんはそう悔み続けたとさ...。
みなさんも、他人の約束は絶対に守るようにしましょうね!
めでたしめでたし。
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