第55話 落下
柔らかいビルの屋上にいた。
ウレタンのような…スポンジのような…
ビルの端には、大きな丸いノコギリが回転しながらビルを切り裂いていく…
「ココに居てはダメなんだ…」
飛び降りようと下を見ると、あまりの高さに眩暈が襲う。
足場も悪い
ビルは縦に裂けていく…チーズのようにベロンと剥がれて地面に落ちる
「飛び降りなければ…」
僕に居場所など在りはしない…
ココにも、その下にも…
「飛び降りる意味など…」
高いだけ…足場は悪く脆く
落ちれば死ぬだけ…
死ぬために昇ったのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます