第8話 堕ちた者

ボクはきっとあそこで道を踏み間違えた。

堕ちてしまって世界の色は変わってしまった。

嘆いても仕方ない、堕ちてたら昇るのは難しい。

だから、この手で命の終止符を打つしかないと思う。

そんなことは、怖いから恐ろしいからしない。

平たく言えば死にたくないのだ。簡単なことだ。


画鋲が刺さって血が出てしまったと両手をギュッと

握りしめた。

この校門をくぐったらボクの扱いは変わる。

奴隷といい勝負だろうか。

いつものように震える手をドアにかけてドアを開けた。

女王と傍観者は嗤っている。


助けは来ないと分かっているけど

救済者なんているはずがないけど

逃れるはずがないけど


________誰か、助けて。







これがボクの堕落した【日常】

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