二章 Girl who hate the sin of the moon.

prologue 欠けた月と贖いの少女

 私の犯した罪は、決して消える事はない。

 私は彼を騙し、彼を傷つける。

 私の想いとは裏腹に、彼を本物の死へと誘う。

 私の想いは決して届くことはなく、彼を幾重にも苦しめる。

 私の恋したかつての彼は何を想うのだろう。

 私の恋する彼は何を思うのだろう。


 鳥籠に捕らわれた小鳥に自由はない。

 私は、彼を恋焦がれるが故に彼を壊す。

 私はもう、逃げられない。

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