星見の老紳士

山頂の天文台に老紳士が住んでいる。若い頃に財をなした大層な資産家で、自分で建てた天文台だ。

私は彼の介護人。彼の知見を望む人は多いが顧みない。

なぜ? と問うた。

妻は神話を好み、私はその星座を教えたんだ。

彼の妻はこの世を去った。

だから夜空の星々を眺めるのだろうと思う。

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