無言の駆け引き
バーの1つ席を空けて隣に、男と女がいる。互いに連れはいない。飲むペースは同じくらいで、他に客はなく、ひどく静かだ。
バーテンダーは、ただ、グラスを布巾で拭いている。
ふと、二人の眼差しが出会う。それは、一夜の分かれ道。
グラスを持ち上げる男に、女が微笑みかけた。
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