復帰④
山賊に捕まった男を救出するべく、【赤のジグラート】なる場所へと乗り込むことになった。
だがその前に、なんとなくログイン画面で目に入った【新生祭】なるシーズナルイベントが気になったので、ちょっと検索——。
っていうか、シーズナルって言葉はかなりの業界用語だと思うんだけど、これってプレイヤーのほとんどが意味わかってんの?
シーズナルはシーズナブルと使いかた間違えたりするから普通に季節イベントとか期間限定でいいじゃね? って思っちゃうんだけど、なんかイベントの内容よりもそこが気になってしまった。
さて……公式HPを確認すると、クエストの受注箇所とクエスト報酬だけが載ってて内容はない。
真っ直ぐに経験値とクエストクリアを目指して突き進むのも悪くはないのだが、MMOをプレイして楽しむのだから、こう言ったイベントは首くらいは突っ込んでおきたい。
ということで、【ウルダハ:ナル回廊】へとテレポで飛んだ。
飛んだ先でまず目に入ったのは、未受注のクエストマーク……とりあえず極小の経験値でも摘みながら、【デュラル・ラザル】のもとへ走り、【新生祭】のスタートアップクエストを受注した。
さぁ、ここでメインクエストを課金アイテムですっ飛ばしたツケがやってまいりました。
【第七霊災】とか【不滅隊】だとか、何やら難しい単語が並びだしたが、とりあえずはその不滅隊の作戦本部へ向かうらしい。
不滅隊ってフリーカンパニー関係の場所だったのか……他のプレイヤーが集まっているNPCに俺もカーソルを合わせてみて少しだけ理解。
そして私が参加しているFCは不滅隊ではなく、黒渦団と盟友状態にあった。
黒渦団の本部はいったいどこなのだろうか……?
謎が謎を呼ぶ状態だが、ここは一先ずイベントを進めることにする。
【不滅隊の大闘佐】なる人物から市街地演習の話を聞いたわけだが、大闘佐ってなんて読むんだろう? だいとうさ?
そして市街地の防衛に関しての二択問題だ。
市街地の防衛は冒険者がいれば大丈夫か否か。こんなん、普通に考えれば【不安】に決まっている。
防衛組織なら義務と責任が発生するだろうが、冒険者には義理も人情もあるまい。
次に話を聞くのは【歴戦の冒険者】だ。ひっそりと付いてくるモーグリに何かやらかしてくれそうな不安を感じたが——そこはそれ、後のお楽しみというやつだろう。
このイベントはイベント専用NPCから昔話を聞くだけなのだろうか? 【歴戦の冒険者】の次は【疲れた様子の呪術師】に話を聞く。
道中でクエストをつまみ食いし、経験値50をゲットするのも忘れない——雀の涙にもならぬ塵のような経験値だが。
最後に【銅刃団の門衛】からも話を聞き、極小経験値を摘みながら最初の地点へと戻ってきた。
そこでまた選択肢、話を聞いた感想を求められても、リターナーである私には話の前後が全く判らない。
都合よく【……】の選択肢があったので、それにする。
なんか勝手に解釈して納得しているようだ。
最後に詩人の唄を聴こうと誘われたので、クエストを摘み上げつつそちらへ向かう。
ポロロンと竪琴が鳴ったかと思えば、FF6のオープニングで出てきた魔導アーマー!
そして——。
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