けものフレンズフェスティバル二次創作です!!

柳瀬鷹也

1章「おうえん!フレンズチアリーダー!」編

第1話 みんなしゅうごうするのです

 ここは南国、りうきうちほー。


 フレンズと呼ばれる、ヒトと動物の中間のような姿をした不思議などうぶつたちが暮らす島。


 そんな島の一角で、アフリカオオコノハズク、ワシミミズクというフクロウのフレンズ二匹が、島のフレンズたちを集めていた。


 灰色っぽいフクロウのフレンズがアフリカオオコノハズクで、通称「博士」。物知りとして有名で、フレンズたちに困った事があると色々と助けてくれる。


 ブラウンのフクロウのフレンズがワシミミズクで、通称「助手」。そのニックネームの通り、いつも博士と行動を共にし、仕事や作業、調べものを手伝っている。


 そんな中、博士がみんなに切り出す。


 「今月のけもくらべは、【てにす】で競う事に決めたのです」


 助手が続き、


 「優勝者には、じゃぱりまん一か月分と、新生姜三か月分を賞品として贈るのです」


 じゃぱりまんとはフレンズみんなの大好物のおまんじゅうで、色々な味があり、長期保存も効く食べ物だ。フレンズの間では通貨の代わりとして使われる事も多い。


 新生姜(しんしょうが)とは、桃色をしていて木の枝のような形をした、少し辛い食べ物だ。フレンズのレベルアップに欠かせなく、また風邪などをひいて体調を崩した時に体を温める薬効もある。


 どちらもフレンズにとってはとてもうれしい賞品だ。


 「博士、【てにす】ってなーに?」


 たくさん集まったフレンズの中、大きな耳と斑状の模様が特徴的なネコ科のフレンズ、サーバルが質問する。


 「【てにす】とは、この本に載っているすぽーつなのです。【らけっと】とよばれる道具で、球を打ちあって競うのですよ。【しんししゅくじょのたしなみ】として有名なすぽーつだったのです」


 「この本によると、まつおかしゅうぞう、にしこりけい、おおさかなおみ、くにえだしんごといった動物たちが、とても強かったのです。【てにす】で勝って、一生かかっても食べきれないくらいのじゃぱりまんを稼いでいたという説もあるのですよ」


 博士と助手が、本をこちらに見せながらそれぞれ答えてくれる。



 「一生かかっても食べられないくらいのじゃぱりまん!?すっごーい!!わたしも【てにす】やりたーい!!」


 サーバルがさっそくやりたがると、


 「おまえたちがそう言うと思って、すでに道具は手配済みなのです。ビーバー、プレーリー!」


 「「はいー!!」」


 すると博士の背後の【としょかん】という建物の中から、木を削って網目状の紐を張り巡らせた不思議な道具と、ゴムの樹液を加工して作ったボールをたくさん持ったフレンズが二匹出てきた。


 「すでに人数分、完成しているであります!!」


 「いつでも、【てにす】を始められるッスよ~」


 ありますが語尾に付くフレンズはオグロプレーリードッグ、ッスという口調が特徴的なのはアメリカビーバーのフレンズだ。この二匹は木を加工した家で一緒に住んでいてとても仲がいい。木の加工においては島でも屈指の腕を持つフレンズだ。



 「ではおまえたち、まずは打ちながらルールを教えてやるのです。何事も練習からなのです」


 「先にルールを教えたコーチ役のフレンズが二匹いるのです。カモノハシ!オグロスナギツネ!」



 博士と助手がそう呼ぶと、色鮮やかな毛皮をまとったかわいいフレンズが二匹、また【としょかん】から現れたのでした――

 

続く。

※※※※※※※

作者のオリジナル作品、ティティアンレボリューション!~りんちゃん動物記~も宜しくお願いします!!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る