【Second Season】【幕間】
(Operation dark-web ”LADY GHOST”《この領域はランダム偽装中です》)
『リリィキスカ>頼まれていた事は済ませたわ。でもこれ、荒れるわよ』
『クリミナルAO>ご苦労様。危険な役割ばかり押し付けて済まないね。対物ライフルの「#火線.err」とは勝手が違ったろう? アサルトライフルの「#飛燕.err」も、あらゆる状況に対応できるっていう訳じゃないのにさ』
『リリィキスカ>「遺産」を集めるんでしょう』
『クリミナルAO>ああ。だけど「魔法」と呼んでもらいたいなあ』
『リリィキスカ>……なら、ある程度は彼を泳がせておいて、「遺産」が集まってから襲って総取りした方が楽じゃない?』
『クリミナルAO>勘違いしているかもしれないけど、僕にはカナメやミドリを害する意図はないよ。むしろ、「魔法」は危険なものだ。持ち主が言うんだから間違いない。危険だから、大切な人達から取り上げてしまいたいんだよ。大火傷をする前に』
『リリィキスカ>……。』
『クリミナルAO>「魔法」の孕む危険性は、AI社会全体から排斥された僕が一番深く理解している。君のためなら、僕は世界を全部敵に回せるんだ! まあ、実際にやってみるとさほど感動もなかったが。あれと同じ苦しみを、友や妹に味わわせるつもりはないんでね』
『リリィキスカ>大した献身ね。ただ、それはあなたにとって理想の友や妹の像があってこその話みたいだけど』
『クリミナルAO>何が言いたい?』
『リリィキスカ>蘇芳カナメや霹靂ミドリは人間よ。AI制御のマギステルスじゃない。彼らがもしもあなたの予測を裏切る行動を取った時、誰も頼んでいない自己犠牲を払うあなたはどう思うかしら』
『クリミナルAO>……、』
『リリィキスカ>手前勝手な憎悪に豹変しない事を祈っているわ、お・に・い・さ・ま?』
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