かみクズカゴ
おっさん。
お題小説。
神 (お題:水・紙・椅子)
私は神だ。
朝起きれば畳の上に
よくもまぁ一人でこんなに
しかし人前では打って変わって言葉が出なくなってしまう。
様々な考えが頭の中をぐるぐるリ。回りまわって私の
「はぁ…」
今日も日の目を見る事がなかった世界を部屋の
もう色は使い果たした。明日からは別の世界を彩る事はおろか、自身の人生を描くことすら難しいだろう。
ふとキャンバスに
紙一枚、
何にも
現実に追われ、自身の好きな事にすら集中できなくなった私への
しかし、それをもう二度と行うことができないであろう今の私には彼女が
もう私には何もない。
この感情しか、この体しか、この画材しか。
……いや、だからこそ。
振るう。今あるモノで、全力で。
しがらみも将来も、全て投げ捨てて。
彼女の世界が赤く染め上げられていく。
温かくなった彼女は、生を持った世界は、動き出し、そして腐って行く様に、二度と元に戻ることのできない黒色へと変色する。
……とても心が満たされた気がした。
あぁ、そうか。私は、私自身を初めからこうしたかったのか。
安堵。達成感に幸福感。
絵具のように混ざり合う意識の中、ツーンと鼻をつくような匂いがした。
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って、ストーリーはどう思う?
椅子を傾けながら問う私に
いやいや、いまさらそんなストーリーは
自身の世界を簡単に作り出せるようになった今、売れるのはゲームの様なファンタジー物の設定記憶さ。
「そうなんだよなぁ…」
私は
灰は窓から吹いた風に
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※おっさん。の小話
このお話は一時期、物書きを目指していた、おっさん。自身の葛藤を、コミカルに描いたものです。
書きたいと、書いて欲しい。需要と供給が合わない事はよくありますよね…。
結局、おっさん。は書きたいを書いて、仕事は別に始めました。
…生きてくって、難しい…。
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