魂の叫び
末吉 達也
第1話 あんなやつ
増永物産株式会社に5年振りに新卒が入社してきた。
増永物産はこの地域では、知らない人がいない、おしぼりを卸している会社であった。
売りは今年で50年という伝統だけがあるだけであった。
しかし、その売上高は3億を越えるのであった。
その割には従業員も事務員のパートを含め5人と少ないのに、忙しさが見えなかった。
答えは、おしぼり自販機を開発したからであった。
営業は社長が主にやっており、事務員のパートが2名、洗濯場のスタッフが2名だけだった。
そして、下請けの配送があるだけであった。
しかし、増永物産の社長の人脈は凄いものがあり、地域密着型サービスを常に考えており
今後は1家に1台電熱器を入れ、30本のおしぼりを毎月、置く事を考えていた。
その為の戦略として、新しく営業課を立ち上げ新卒が2名採用されたのであった。
今日から、一緒に働く事になった高橋 功太君と吉永 哲君です。
では、一人つづ、自己紹介の方を宜しく。
じゃ、高橋君の方から自己紹介お願いします。
初めまして、今日からお世話になります。
高橋 功太です。
色々とご迷惑をお掛けしますが宜しくお願い致します。
外見が今どきな感じで髪の毛も少し茶色で見た目とは違って、礼儀正しかった。
次に吉永君お願いします。
初めまして、こんにちは 、哲すぅ、吉永の哲です。
こう見えても、体力に自信があります、陸上部でした・・・っと言った。
外見は、黒髪で黒縁の眼鏡をかけて、今時珍しいマッシュルームカットだったので、対象的であった。
では、館内をそうだなぁ、桜井さん案内してもらえるかなぁ?
はい、それでは、案内しますねぇ…まずは、こちらが…っと言った瞬間に、吉永が遮ったのだぁ。
「社長、館内案内する程の事務所でないから、営業しましょう?」
「なるほど、館内案内は不必要かぁ…本当に良いのかなぁ?」
「高橋君は未来から来ているから解るとは思うけど、どう思う?」
「そうですねぇ…必要かと」
「えぇ、未来ですかぁ!そっか、知らなかったかぁ…この会社はおしぼりの卸は表向きでねぇ…」
「そうなんですかぁ、ぜひとも、館内を案内して下さい。どうする?高橋君?」
「おいおい、そろそろ、新卒という扱いはやめないかなぁ…これでも、あんたのおじいちゃんにあたるのだからなぁ」
「えぇ、ちょっと、待って、孫が社長でじいちゃんが新卒って…」
「未来では、普通の事だがなぁ…」
「ところで、吉永君はここに採用されたのはなぜだと思う?いやぁ、頭が悪いからわからないです。そっか、まぁ、いいやぁ。」
では、こちらへと社長室に案内された。
そこには、絵が一枚貼ってあった…とても素敵な森につながる一本道があり、その先には銀色の光が描かれていた。
よし、吉永君、絵に触れてごらん?
こうですか?どこにでもある絵だなぁ。
次の瞬間、絵が動き出し、鳥がさえずり木が風になびき始めた。
えぇ…絵ではない、そうだよぉ…絵のなかに入れる。
向こうから、こちらの世界は、選ばれた人しか来れないが…
これが未来だなぁ?
では、会長と吉永君行きましょう。
すると、先程まで若かった高橋君が杖を持ったお祖父さんに変わっていた。
そして、私の手を見るとしわくちゃになり、身体が思うように動かなくなっていた。
あぁ…ごめん、ごめん、300年後の世界ははじめてだったなぁ…危なく、死ぬところだったなぁ…このカプセル飲んでと手渡された。
あんなやつがいったい?
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