(40)温泉と文学 その2
BGMは、夏目漱石の『坊ちゃん』の朗読です。
https://youtu.be/CCWVdEQ8YAI
《温泉 その6》道後温泉(愛媛県松山市)
言わずと知れた夏目漱石の『坊ちゃん』で有名な日本三古湯の一つ、道後温泉(アルカリ性単純温泉・低張性アルカリ性高温泉)。万葉集にも出てるそうです。
夏目漱石はもちろん、正岡子規や高浜虚子、伊藤博文等も入浴してるとか。
私が初めて行ったのは中学生の時。陸上競技の全国大会が愛媛で行われ、その出場の為に充てがわれた宿が道後温泉のホテルでした。まぁ大会結果は予選敗退で散々でしたが、次の日は顧問の先生の配慮で温泉でのんびりしました。
それから時が経ち、大学を卒業してからも行きました。高校の時、私のことを慕っていた後輩の女の子が、ご両親の実家がある松山に帰ったと聞いていたので、ついでに会えたらいいなーと思いながらも、別の女の子と一緒に行ってたりして……。
恒例の家族旅行でも行きました。その時泊まったホテルが偶然にも中学の時に泊まったホテルと同じでびっくりしました。
大浴場も良かったですが、ホテルの屋上にある露天風呂は松山城や城下町を眺めながら入れるのでとても良かったです。湯上がりは肌がツルツルになった様に思います。
子ども達は、無料で飲み放題の「
さて道後温泉と言えば「道後温泉本館」ですね。戦前に建てられた国の重要文化財指定の建物では、夏目漱石が湯上がりに使用した「坊っちゃんの間」が見学できます。
この「道後温泉本館」のお湯ですが、結構熱かった様に思います。その熱々のまま、浴衣姿で夜の温泉街を歩くのもなかなか情緒があっていいですね。美味しいものを売ってるお店も沢山あります。
食べ歩きなら「じゃこカツ」。じゃこ天のコロッケみたいなもので道後温泉のご当地グルメですね。
お店で食べるなら、「鯛めし」や「たこめし」。それに瀬戸内の鮮魚がふんだんに盛られたチラシ寿司の「もぶりめし」。ああ、思い出しただけでお腹が空いてきました。
《温泉 その7》城崎温泉(兵庫県豊岡市城崎町)
怪我の療養の為にここ城崎温泉を訪れた志賀直哉。「城の崎にて」は私小説として有名ですね。
この城崎温泉(ナトリウム・カルシウム-塩化物高温泉)は、兵庫県は日本海に面した豊岡市にあります。ですので夏は海水浴、冬はカニ料理が楽しめます。ああ、もう11月ですから、カニ漁が解禁ですね。ジュルル!
城崎温泉は「外湯巡りの発祥の地」と言われるぐらい外湯が楽しめます。全部で7つあって、私はその内の5つしか入れてません。
旅館毎にオリジナルの浴衣と下駄があって、外湯巡りは「浴衣と下駄」が正装と言われてます。1日7湯入り放題で1200円。温泉街にはそんな浴衣姿の観光客で溢れてます。
ちょっと観光地化され過ぎてる嫌いもありますが、温泉街を流れる
城崎温泉には沢山の文学碑があります。私が巡ったのは、志賀直哉、松尾芭蕉、島崎藤村、与謝野鉄幹、与謝野晶子、有島武郎、山口誓子、野口雨情、司馬遼太郎などです。私の知らない人のも幾つもありました。文学碑マニア(居るのかな?)にはモッテコイの温泉地ですね。
桂小五郎も新選組から逃げてここへ来たらしいですよ。
また城崎温泉の近くには、「城崎マリンワールド」というテーマパークがあります。園内をペンギンが散歩するので間近で見ることが出来ます。
子どもが小さい時に、喜ぶかと思って連れて行きましたが、怖がって逃げてました。「絵本のペンギンと違う」そうです。
また城崎温泉の前を流れる円山川を少し上流に行くと、「玄武洞」があります。柱状節理の洞窟です。
マグマが六角柱の柱状に冷えて固まった火山岩(玄武岩)で出来ています。その断面の亀甲形が亀にも似てるから「玄武洞」なんでしょうか。自然に出来たものとは思え無いほど、綺麗に並んでいます。
私自身は小笠原諸島の父島で柱状節理を見てるのでそれほど感動しませんでしたが、その近くにある「玄武洞ミュージアム」には世界中の珍しい鉱物を展示・販売してるので、そっちの方に感動しました。子どもたちも光る鉱物を見て面白がってました。
更に円山川を上ると、私の尊敬する一人、植村直己の記念館(兵庫県豊岡市日高町)があります。帰りに寄りましたが、子ども達は余り興味は無かった様です。
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