俳句1句短歌1首「春来たる」

スズメ痩せ 春々ちゅんちゅんとして 身は軽し


 ちゅんちゅんとさえずり、スズメ達は春を謳歌する。丸々と膨らんでいた体も今はすっかり細くなり、まるでダイエットでもしたかのようだ。

 それを見て、私は「冬の間に膨らんだ体をどうにかしないとなぁ」と思うのであった。




春だけに命を懸けているとでも? いつでもずっと私を見てよ


 あなた達は春の、本当に少しの間だけ私を見てくれるね。でも、もっと私を見てよ。

 花を散らした女には興味はないっていうの? 春を売り物にしてきた私が悪いっていうの? ねぇどうして? いつもの私も見てよ。

 こんなことを言ったって、どうせわかってくれないんでしょうね。私を散々見世物にして、事が済んだら「さようなら、また来年ね」って……。今だけが私の全てじゃないのよ。

 ねぇお願い。ずっと私を見てよ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る