第4話

岩藤から

「お前って最低な奴だな」

このLINEが来た時、俺は全てを察した。

どうやら失敗したらしい。

でも否定をしてしまったら彼らの関係が壊れてしまうかもしれない。

俺がとった行動は否定とも肯定とも取れないうざいキャラを演じる事だった。

幸い、読み通り俺が悪役となり事は収まりそうだった。かに見えた。

その数分後、俺の携帯のデータは飛び、岩藤はタイムラインとクラスのLINEに拡散した。

俺は入学式3ヶ月で「ゴミ人間」の肩書きを背負って高校生活を送ることになったのだ。


正直俺はその時岩藤が憎かった。

でもそもそもよく考えれば物事に首を突っ込んだのは俺自身なのだ。

自分から巻き込まれに行ったのだ。

傷を負って当たり前なのである。

誰かの幸せは誰かの不幸で成り立っていることを俺は忘れていた。いや、改めて実感した。誰かを守りたいなら、誰かを幸せにしたいのであれば誰かが不幸にならなければならない。もちろん自分が不幸になる覚悟を持ってこそ、誰かを幸せにできる力を手に入れる事ができるのだ。

俺は天才だ。

人の感情、思い、心、悩み、言動、全ての観点から人間関係を把握できる。俺なら誰も傷つかない未来を作れる。

俺は誰かのために天才でいなければならない。それが俺の生きる道なのだ。


To be continued

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