弁当男子

勝利だギューちゃん

第1話

児童公園・・・

時間は、お昼を過ぎたあたり・・・


家にご飯を食べに帰っているのか、人はまばら・・・


ベンチの腰を下ろし、コンビニで買った、おにぎりをお茶を口にする。

俺の憩いのひととき・・・


この時間の、この場所が、俺は好きだ・・・

誰からも監視されることなく、気ままにすごせる・・・


この時間が終われば、また社会の歯車へと巻き込まれるのだが・・・

今は、この時間を楽しもう・・・


独身で1人暮らしの俺には、弁当を作ってくれる人はいないのだが・・・

流行ったな・・・「弁当男子」・・・


だが、俺は料理はまるでだめだ・・・

自炊はしたことがない・・・

殆どがジャンクフード・・・

(まじで、やばいな・・・)


作ってみるかな・・・お弁当・・・

どうせ、腹に入れば皆同じだ・・・


よし、今日は早く帰って、作ろう・・・

明日のお弁当・・・


まだ休憩時間は残ってるな・・・

まずは、弁当箱と水筒だけでも、買っておこう・・・


会社へ戻る時に、弁当箱と水筒は買った・・・

何だかわくわくしてきた・・・


終業時間が来た・・・


俺は一目散に会社を飛び出した。

誰も俺を気にかけない・・・


まずは、お米と味噌。

そして、野菜と肉を買う・・・


そして、弁当男子の本を数冊かった・・・


アパートに帰ると、炊飯器を取り出す。

(使わないと思っていたが・・・)


説明書を見ながら、四苦八苦する。

お米をといでと・・・

明日の朝6時に炊きあがるようにした・・・


後は、明日考えよう・・・


朝が来た・・・

ご飯は炊けていたが・・・

(まっ、いいか・・・どうせ、俺だけだ・・・)


野菜は、洗って切っておけばいいか・・・

ちなみに、トマトときゅうりだけだ・・・


えーと、肉は、ひき肉を炒めて・・・

これは、ハンバーグになるのか?

まっいいや・・・どうせ、俺だけだ・・・


みそ汁・・・どうにか出来たが・・・

水筒に入れておこう・・・


お茶は、ペットボトルでいいや・・・


見栄えは、まあまあか・・・

もう、これでいいや・・・


そして会社に着いた・・・

そわそわして、仕事が手に着かなかった・・・


そして、昼休み・・・

自分の机で、弁当を食べる事にした・・・


どうせ、誰も見ていない・・・

手べようとしたところ・・・


「先輩、彼女ができたんんですか?」

後輩の女子社員が、声を掛けてきた・・・

「俺が作ったんだよ」

後輩は、まじまじと見る・・・

「少し、いただいてもいいですか?」

「いいけど、責任もたんぞ」

女子社員は、口にした・・・


「だから、言ったろ?責任はもたんぞ」

すると女子社員からの反応は、予想外だった・・・

「先輩、お料理上手じゃないですか?いつも、作ってるんですか?」

「まさか・・・はじめてだよ・・・」

女子社員は、不思議そうな顔をしていた・


「先輩、もらっていいですか?かわりに私の上げます」

そして、弁当をトレードした・・・


結局、俺は自分で作ったお弁当を、殆ど食べられなかった・・・

(もう、やめとこ・・・)


だが、噂が噂を呼び、俺に弁当を作ってほしいとの声が、たくさん出てきた・・・

(すぐに、飽きるだろう)

軽い気持ちで引き受けたのだが・・・


今も、作り続けているのは、どうしたものか・・・

まあ、そのおかげで、社員とも打ち解けたので、よしとしよう・・・


とりあえず、今は幸せだ・・・

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弁当男子 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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