2:12

A「推理小説って、もうネタを出し尽くした感があるわね。探偵が犯人、作者が犯人、読者が犯人。あとはもう神様ぐらいしかいないんじゃない?」


B「それよ!」


― 事件のあったリゾート島 ―


警部

「……まさか名探偵とうたわれたミスターZすら殺されてしまうとは」


部下

「この事件はいったいどういう結末を迎えるのでしょうか?」


― あの世 ―


ミスターZ

「神様、犯人は貴方です! 落雷を落とし、この島の伝説の大型鳥、エピオルニスの排卵を誘発させ、昼寝をしていた被害者の頭上に直径30センチ近くの卵を落としたのです!」


神様

「よくぞ見破った。あ奴は悪魔の化身だったからな。ところで名探偵ミスターZよ。君を殺した犯人を知りたくはないのかね?」


ミスターZ

「それは自分で推理します。何せ時間はたっぷりとありますから。自分を殺した犯人を推理するのは、どんな伝説上の名探偵でもやったことはないですから、推理のし甲斐がありますよ」

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