2:11
(2:10の続き)
― ※ ―
主人公「お、おい、妊娠しているんだからそんなに酒を飲むなって。お腹の子にも悪いぜ」
妊婦A「うっるさいわねぇ! 旦那は浮気相手の泥棒猫と駆け落ち。そのあと妊娠発覚! おかげでつわりに情緒不安定、妊婦はストレスが溜まるのよ! 食事もろくに喉が通らず、お酒しか飲めないんだから口出さないで!」
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主人公「なんだこの借金の証文は!? 返す当てがあるのかよ!?」
妊婦B「元旦那の借金を押しつけられたのよ。でも大丈夫。親の借金は子供が返すもの。生まれるのが女の子なら奴隷商人に高く売れるしさ」
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主人公「なあ、たまには肉を食べたらどうだ? 血色悪いぜ」
妊婦C「ご心配には及びません。狩人だった元夫の殺生の
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妊婦D「ヒック……グス……あんなに彼に尽くしたのに……『子供が出来た』って言ったら『遊びだ』って捨てられた……うわあああぁぁぁんん!」
主人公「ああ、何回も聞いたさ。今夜も一緒にいてやるからよ」
― ※ ―
妊婦E「おいおい、素振り一万回程度でもう力尽きたのかよ。元旦那もそうだけど、そんなんでよく魔王を倒す気になるな」
主人公「と、とりあえず……休ませてくれ。腕がちぎれそうだ」
― ※ ―
妊婦F「この程度の学力で国の王になろうとは身の程知らずの極みですね。とりあえずこちらの問題集百冊を解いてもらいましょう。ああ、ご安心を。『七晩不眠』の術をかけてあげますから眠くなることはありません。本当は主人に掛けて夜の生活を楽しもうと思ったのですが、妊娠したとたん逃げられてしまって……」
主人公「そ、そうか……。ふぁぁ~! こっちの方が……おそらく、正しい術の使い方だと思う。ムニャムニャ……二度と掛けられたくはないがな」
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