1:50

(1:49の続き)


暗号を解読した僕は、彼女へ解答を告げる

「街はずれの『○▲』という喫茶店はどうかな?」


彼女は面白みのない顔を向けながら

「ふぅ~ん、じゃあ、今度の日曜日、”現場検証”へ向かいましょう。○時に現地集合で」

三十分前に着いたのに、彼女はもう席についていた


「ごゆっくりとおくつろぎくださいませ」

ダンディなマスターから並べられる、二つのミルクセーキとチーズケーキ


会話が続かない中、意趣返しと彼女へ問題を出した

「この店のマスターってかっこいいね。独身かな?」


「既婚者よ」

即答だった。


「私の”推理”を疑っているの? だってあれは私のパ……なんでもないわ」

慌ててミルクセーキを口に含む彼女


白く塗られたミルクセーキのコップが、彼女の紅で染め上げられた


(続く)


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